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超低価格「Firefox OS」スマホがインドで開始 最新計画を発表

2014年07月18日 21時30分更新

文● 末岡洋子

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 Mozillaは7月17日、「Firefox OS」スマートフォンの拡大計画を発表した。2月のMWCで明らかになった超低コスト端末が間もなくローンチされるインドをはじめ、欧州と南米の地図を塗り足す格好だ。

欧州、中南米につづき、インドにもFirefox OS端末が上陸

 Firefox OSは2013年7月にTelefonicaがスペインでスタートして以来、この1年で5オペレーターが15カ国で展開している。機種はZTE、Alcatel One、LG、Huaweiから7機種が登場している。

 17日に発表された最新の拡大計画の下、欧州、南米、アジアの3地域で拡大することになる。中でも初進出となるアジアでは、インドのSPICEとIntexの2メーカーが「ウルトラ低コストカテゴリー」のFirefox OSスマートフォンを間もなくローンチする。

 Mozillaは2月のMobile World CongressにてSpreadtrum Communicationsとの提携により25ドルで生産可能なソリューションを発表しており、SPICEとIntexのものはこれに基づいた製品となる。Mozillaは「ウルトラ低コストカテゴリー」とした以外に、価格や発売時期については明らかにしていない。

 アジア時期ではこのほか、前に明らかにしていた通りTelenorが年内にアジア市場でローンチする。また、台湾最大のオペレーターであるChunghwa Telecomも、ローンチにコミットする旨をすでに発表している。

 欧州市場では、現在のスペイン、ドイツ、ポーランド、イタリアなどの市場に加え、新たにフランスなどが加わる。フランスでは、ZTEが最新の「Open C」を7月中に販売開始する。オペレーターについては言及してない。

 すでに数ヵ国で展開しているTelefonicaとDeutsche Telekomの2社も市場や端末ラインナップを拡大、Telefonicaは傘下のO2がドイツで「Alcatel One Touch Fire E」を発売することを発表した。これは、Telefonicaにとって9市場目のFirefox OSローンチとなる。Deutsche Telekomも「Alcatel One Touch Fire E」を今週中にドイツで発売開始する。同社は数ヵ月以内にクロアチア、チェコ、マケドニア、モンテネグロの4カ国でもFirefox OSスマートフォンの提供を開始する計画という。

 中南米では、Telefonicaがまだ提供していない残りの南米市場すべてで、年内にFirefox OSスマートフォンを販売する。Telefonicaはすでにウルグアイ、コロンビア、ペルー、ベネズエラなどの市場で提供しており、アルゼンチンやエクアドルが残っていた。

 製品ラインアップも拡充し、先にローンチした「ZTE One C」「ZTE Open II」の2機種に加え、「Alcatel One Touch Fire C」も間もなく提供するという。先にメキシコでローンチしたAmerica Movilも、年内にホンジュラスなど他の市場に拡大するとしている。

 MozillaはOSについても、ハイエンド分野への拡大やフォームファクタの多様化などの計画を明らかにしている。機能面ではNFCのサポートを計画しているほか、Bluetoothの強化により連絡先、動画、写真などのコンテンツの共有を容易にするという。先に発表したアカウントサービス「Firefox Accounts」により、アプリマーケット「Firefox Marketplace」や同期サービス「Firefox Sync」の利便性を改善し、リモートワイプなどの機能を提供することにも触れている。

 なお、同じく新しいスマートフォンとして開発を進めるフィンランドのJollaも18日、インド市場での展開に向けて同国最大のECサイトSnapdeal.comと独占的提携を結んだことを発表した。

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