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痛車乗りは電気自動車の夢を見るか? 第1回

スタートダッシュは3リッター車クラス

エレクトリック・ラグジュアリー! 未来すぎる日産リーフをドライブ

2011年10月20日 12時00分更新

文● 藤山哲人 ●車両協力/日産自動車

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電気で動くモノは何でも押さえておきたいから
電気自動車特集もやっちゃうヨ!

 ASCII.jpで使い心地や速さといえば、PCやケータイなどのベンチマーク記事だろう。しかし今回は一味違うぜ! なんと本当に走る車の記事なのだ! しかも超ハイテクの電気自動車。いつもやってる痛車の記事とも違う。

 「なぜASCII.jpが車の記事を載せるか?」って?

 んなもん決まってらーな! パソコンも電気自動車も電気で動くハイテク機器だからだ。決して、BMW Z3に乗る車好きの編集者と、昔MR-2(AW11)を改造してブイブイ言わせていた俺(今は家族がいるので、ミッドシップ8人乗りの「MR-8」こと、エスティマですいません…)が電気自動車に乗りたかったからというワケではない(笑)。

今回紹介する日産 リーフ。街乗りセダン~高速クルージングまで快適!

第2回で紹介する三菱 i-MiEV。EVでもいちばん車らしく運転できるK-EVだ

第3回で紹介するのは、もう別次元のEV、TESLA Roadster Sport 2.5。ええ、運転しちゃいましたよ

 そんな物欲にまみれた企画だが、電気自動車と言うと、黒部峡谷のトロリーバスとか、パワーがなくてノロノロ走るなんて印象を受けちゃうかもしれない。実際、俺も乗ってみるまで「どうせ遅せーから、仕組みだけ紹介して記事をでっち上げちゃおうぜ!」と編集Sとたくらんでいた。

 だが、乗って体験してみると考えは一変! 今回の特集で「電気自動車ってパワーねーし遅いんじゃネ?」なんて思っている人の目のウロコは、粉々に粉砕されるだろう。

 ということで、ここからは電気自動車のことをカッチョよく「EV」って呼ぶぜ! 以降、夜露死苦!

何だかんだ言う前に車に乗ってみる

 リーフにはグレードが2タイプ用意されているが、日産からお借りしたのは上位グレードのGだ。XとGの走行系統に差はないが、Gタイプにはステアリングでオーディオやオートクルーズ機能を操作できるスイッチが付いていたり、オーディオユニットが若干違ってる程度で外観からはほとんど区別がつかない。

 まずはEV運転感覚を掴むため、日産本社がある横浜の「みなとみらい」地区を走ってみた。

 なお、併走している車のエンジン音が大きく(BMW Z3なんで……)、風の音がボーボーと入ってしまうため、音声はBGMに差し替えている。しかし、EVなのでエンジン音はまったくしない(時速30km以下では擬似エンジン音を出し歩行者に注意喚起する)ことを書き添えておきたい。唯一聞こえるのは、タイヤのロードノイズ(道路を走るシャーという音)のみだが、周りに車が走っているとソレすらも聞こえないほど静かなのだ。

みなとみらいからベイエリアに移動して試乗

運転に慣れてくると、加速性能の底力にビックリさせられる

 借り物なので、最初はアクセルをゆるく踏んでいたが、感覚を掴めるようになるころには、ガソリン車とまったく変わらないフィーリングで運転できる。なんたってアクセルを踏まずにブレーキを離すと、クリープ現象が起こるトコまで再現しているのだ。ステアリングの感覚もまったく同じ。というよりコーナリングがスゲー安定してて、ちょっとスポーツカーっぽい。

 唯一ガソリン車と違う点は、車間が詰まったときなどにアクセルを戻す動作。ガソリン車なら、踏んでいたアクセルから足を離すと速度はほぼ一定に保たれて惰性で走るが、EVの場合はアクセルから足を離すと回生ブレーキ(エンジンブレーキのような感じ)がかかって急速にスピードが落ちるようになっている。

EVの回生ブレーキ

  モーターは電気を流すと軸が回転する装置だ。逆に、軸を回転させると電気を発生するという現象が起きる。つまり、モーターは発電機として使えるのだ。火力や水力発電所などは、それぞれ熱した蒸気や高い位置から流した水を、モーターの軸に付けられているタービンに当てることで軸を回転させ発電している。

 こうしてモーターを発電機として使うと、軸の回転が電力エネルギーに変換されるため回転軸が重くなる。だからアクセルを踏んでいないときはモーターを発電機として使って、車載のバッテリーを充電しつつ、ガソリン車のエンジンブレーキのような効果が得られるというワケだ。

 この回生ブレーキの効き具合は、シフトレバーの運転モードやメーカー各社のチューニングの腕の見せどころのひとつとなる。


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