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セガとスウォッチ、無線を利用したドリームキャストとスウォッチの連携を発表

2000年02月24日 00時00分更新

文● 編集部 鹿毛正之

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 (株)セガ・エンタープライゼスとスウォッチ(株)は、ドリームキャストとスウォッチ社製の腕時計同士で、無線によるデータ転送を利用したサービスを提供すると発表した。両社は“Access to CyberSpace”をキーワードに、製品開発などにおける業務提携を行なっていくという。

4~5月に日本でSwatch Accessを発売

 スイスに本社を置き、腕時計ブランドの“Swatch”で知られるスウォッチ社は、非接触型記憶チップ(RFID)を搭載した『Swatch Access』を発売している。1KBのメモリーを積んでおり、無線を利用したデータ転送が可能。すでにヨーロッパでは、スキー場のリフト券などに利用されている。

『Swatch Access』、外見は通常のデジタル型スウォッチと変わらないが、内部に5mm角ほどのごく小さな非接触型記憶チップ(RFID)を搭載している 『Swatch Access』、外見は通常のデジタル型スウォッチと変わらないが、内部に5mm角ほどのごく小さな非接触型記憶チップ(RFID)を搭載している

 現在のところ、日本ではまだSwatch Accessを利用したサービスは提供されていない。スウォッチでは4月か5月にも、日本市場向けにSwatch Accessを投入する予定。デジタル型の比較的大ぶりなモデルを予定しており、価格は1万5000円から2万円程度になるという。

 今回の提携では、セガは家庭用ゲーム機のドリームキャスト向けに、Swatch Accessに対応した“スウォッチアクセスアダプタ”を開発。このアダプターにSwatch Accessをかざすことで、データのやり取りをできるようにする。

試作品のドリームキャスト用アダプターに、Swatch Accessをかざしてデータを転送。ここではURLを転送し、キーボードなしでのインターネットアクセスを実演した

Swatch AccessでURLを入力

 アダプターは現在開発中で、24日に東京・お台場のライブハウスで開催された発表会では、試作品のアダプターを利用したデータ転送デモが行なわれた。今回のデモでは、Swatch Accessに記憶されたURLを非接触で読み取り、インターネットに接続したドリームキャスト上で、ウェブサイトへのアクセスを行なった。

 アダプターの開発に際しては、Swatch Accessの発売と同時期に最終的な動作検証を行ない、市場に投入する予定。また、価格については検討中だとしている。ドリームキャストへの接続は、コントローラーに装着する方式を採用する。

データ転送アダプターは、コントローラー上部のスロットに挿しこむ形状になる

「インターネットタイムで世の中が変わる」--セガ大川会長

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 発表会の席上、スイス・スウォッチ社の社長であるニック・ハイエック(Nick Hayek Jr.)氏は、「ドリームキャストとSwatchの組み合わせは、パイオニアとして変化の扉を開ける。そして、遊びの中身や、誰と遊ぶのかさえも変化させていく」と語り、両社が提携することによるインパクトを強調した。

スイス・スウォッチ社のニック・ハイエック社長、「我々の生活は、(ドリームキャストやSwatchのような)甘美なガジェット(オモチャ)に囲まれている」

 セガの大川功会長は、「インターネットは海外とやらなければ意味がない。だが日本では朝なのに、向こうでは晩」と語り、国境を越えるインターネットにとって、時差が障害であると指摘。

 その上で、スウォッチ社が提唱する世界共通時間の“.beat”(ビート)をドリームキャストでも採用することを挙げ、「これからはインターネットタイムということで、世の中は変わっていく」と、時間の概念に変化をもたらすことに対する期待感を表明した。

大川功セガ会長、「.beatで一緒に麻雀やゲームができる。これで地球は小さく、世界はひとつになっていく」

オンラインチャットの標準時間に.beatを採用

 今回発表された提携内容は、(1)ドリームキャストのサービスに“.beat”を導入、(2)ソニックをモチーフとした腕時計の製作、(3)ドリームキャストとSwatchの技術に互換性を持たせ、インターネット向けの製品やサービスを提供する、という3点。

 ドリームキャストに“.beat”を導入する点では、スウォッチ・インターネット・タイムとしての“.beat”を、ドリームキャスト向けのオンラインサービスにおける“標準時間”として採用する。

 これにより、ネットワークゲームやチャットにおいて.beatによる時間の共有が可能となり、インターネットにアクセスする場所を問わず、時間の約束などが容易に図れるようになるという。

オンラインチャットのデモ。画面の右下に“@269”という.beatが表示されており、この.beatを基準とすることで、集合時間を簡単に決められるようになる

*.beatでは1日を1000分割し、“@269”など単一系による時間表示を行なうもので、@1は86.4秒に相当する。ちなみに@0は、スウォッチの本社があるスイス・ビール市の午前0時を基準としている。

 2点目については、セガのキャラクターとして世界的な知名度を持つ“ソニック・ザ・ヘッジホッグ”をベースに、スウォッチ社が腕時計『Swatch .beat』を製作する。

 Swatchは元々、さまざまなアーティストがデザインを提供するなど、ファッションアイテムとしての性格が強い。今回の提携は、アクセサリーとしてのブランドイメージを持つSwatchと、ソニックのブランド力を組み合わせることで、相乗効果を図るというものだ。

発表会場には、スウォッチ社が展開する“the club”ブランドのドリームキャストが参考出品されていた。この色使いはソニックを意識したものか?

 3点目の技術互換性については、Swatch Accessが内蔵する非接触型記憶チップ(RFID)の仕様を、セガとスウォッチ社の両社で詰めていくことが中心となる。セガでは、同社が運営するテーマパークのジョイポリスなどにおいて、Swatch Accessを電子チケットとして利用したり、アミューズメント機器と連動させることを検討している。

 1KBのメモリーを搭載するSwatch Accessには、データを書き込むことが可能。ドリームキャストと連動することで、インターネットからデータを読み込みことも可能となる。スウォッチ社のハイエック社長は、「(無線伝送技術の)Bluetoothの採用も検討している」と語っており、将来的にはSwatchによるe-mail利用やパスワード認証といった可能性を示唆した。

スウォッチのハイエック社長とセガの大川セガ会長は、Swatchとドリームキャスト間のデータ転送をデモ。データ転送方式にBluetoothを採用する可能性もある

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