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修正とアップデートの集合だが新機能も少々?

どこが変わった? Windows Vista SP2β 速報レビュー

2008年12月15日 10時00分更新

文● 山本雅史

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Blu-rayディスクドライブの書き込みサポート

 VistaでもBlu-rayディスク(BD)ドライブの読み込みをサポートしていた。それがSP2では、BD-RやBD-REへの書き込みもサポートされた。書き込みがサポートされたと言っても、CD-Rなどと同様なファイル書き込みができるだけで、BDプレーヤーで再生できる形式でのビデオ書き込みが可能になったわけではない。

BD-Rディスクを記録型BDドライブに挿入すると

BD-Rディスクを記録型BDドライブに挿入すると、OS上で書き込みメディアとして認識される。アイ・オー・データ機器のUSB BDドライブ「BRD-UH8」を使用

エクスプローラーからBD-Rにファイルを直接書き込める

CD-RやDVD-Rなどのように、エクスプローラーからBD-Rにファイルを直接書き込める

Vista SP2 その他の機能

 新機能というわけではないが、SP2では台湾VIA Technologies社製CPUの64bitモードがサポートされた。また、DirectXを使った表示の安定性が向上している。また、HDビデオ再生時のオーディオ/ビデオのパフォーマンスが向上している。Vistaのサイドバーガジェットに含まれる、「フィード ヘッドライン」のパフォーマンスも改良されている。

 また、SP1で追加された「exFAT」(関連記事)で、UTC(世界協定時)のタイムスタンプがサポートされた。これにより、異なるタイムゾーンのパソコンで作成されたファイルのタイムスタンプが、きちんと表示される。

 SP2では、Vistaのデスクトップ検索エンジン「Windows Search」もアップデートされる。Vista SP1までは、Windows Search 3相当の検索エンジンが搭載されていた。SP2ではその後継エンジンとなる「Windows Search 4.0」が搭載されている。

 Windows Search 4.0では、暗号化ファイルシステム(EFS)で暗号化されたファイルも、検索の対象にできるようになった。つまり、ユーザーにアクセス権限があるファイルであれば、暗号化ファイルの内容もインデックスが作成される。

 さらに、Windows Search 4.0が動作している他のパソコンの共有ファイルも検索対象にする「リモートクエリ」にも対応した。これによって、共有フォルダーにあるファイルも検索できる。

 Exchange ServerとOutlookとの組み合わせで、メールのインデックスをローカルマシン上に作成できるようになった。サーバー側に負荷をかけずに、メールの検索できる。

 Windows Search 4.0は2008年6月にリリースされているため(Windows Update等で提供ずみ)、まったく新しい機能ではない。しかしSP2に同梱されることで、多くのVistaがWindows Search 4.0をサポートするようになるため、リモートクエリなども使いやすくなる。ちなみにWindows7の検索エンジンも、Windows Search 4.0を使用するもようだ。

 SP2には、パフォーマンスの大きな改善があったSP1ほどのインパクトはない。言ってみれば、SP1登場以降に提供されたモジュールやアップデート、セキュリティー修正の集合体だ。SP2がリリースされれば、インストールした方がいいのは間違いないが、SP1の時ほど何かが大きく変わるわけではない。

 またSP2で搭載されている機能のいくつかは、Windows7にも搭載されている。ある意味SP2の役目は、Windows 7への橋渡しと言えるかもしれない。

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