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米国のテクノロジー雑誌『Make』のイベントが東京で開催

プログラミングより電子工作!!

2008年08月22日 14時10分更新

文● 宮尾飛古(写真も)

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月刊アスキー 2008年7月号掲載記事

廃棄ノートパソコン

廃棄ノートパソコンが映像と音楽のアートに変貌。ノートパソコンを物理的に壊して、再生している音楽にノイズをのせている。

 『Make』は、テクノロジーを生活に役立つモノ作りに利用する方法を紹介する、オライリー発行の雑誌。本国では季刊で発行されており、日本でも今年3月にVol.4が書籍で登場した。テクノロジー愛好家にとっては、まるで料理本のように食指を誘われる本だ。

 そんなMakeが4月20日に、東京・江東区でイベントを開催。ユニークなモノ作りを行う“Maker”が、オリジナル作品の展示とプレゼンテーションを行った。

会場風景

会場となった東京都江東区のK.インターナショナルスクールは、電子工作マニアや近隣の親子連れで賑わった。

3D画像生成

被写体を一定の間隔で回転する台に設置。スリット光を投影して撮影した約200カットの2D画像から、3D画像を生成する。

歌うテスラコイル

筑波大学のITベンチャー、ソフトイーサも出展し、音楽に合わせて青白い閃光が踊る「歌うテスラコイル」を展示。制作・実演を行ったのは、つくばみらい市に住む高校2年生の菊地秀人さん(http://htlab.net/)で、ソフトイーサは菊地さんを「筑波ベンチャーの未来を担う天才少年」(同社学際研究室)として支援している。

 会場には、既製品を使えばデジタルで簡単かつ高品質に行える映像や音楽などの処理を、ソフトウェアと物理的な原理むき出しの仕掛けの融合で実現した作品がずらり。来場した電子工作マニアは、出展者の解説に熱心に耳を傾けていた。

 いま、テクノロジー愛好家の興味は、デジタル世界のプログラミングから物質世界の電子工作に移りつつあるようだ。コンピュータが個人化したように、テクノロジーが個人の自己表現手段に利用され始めている。

 少しのアイデアと知識、そして好奇心さえ持ち合わせていれば、巷にあふれるモジュールの中から気に入ったものを探し出し、組み合わせるだけで自分だけのオリジナルなモノが作れる時代。そんな時代だからこそ、電子工作という「モノ作り」の原点に戻ったのかもしれない。

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