グーグル(株)は10日、同社のウェブメールサービス“Gmail”を携帯電話機から利用できる新サービス“モバイル Gmail”の提供を開始したと発表した。大容量のウェブメールを携帯電話からでも快適に利用できるように、ログインの自動化や添付ファイルの閲覧機能などを備える。料金は無料で、広告表示も行なわれない。
モバイル Gmailは携帯電話機のウェブブラウザーからGmailと同じアカウントに接続し、メールサービスを利用できるもの。(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモの“iモード”、KDDI(株)(au)の“EZWeb”、ソフトバンクモバイル(株)の“Yahoo!ケータイ”などで利用できる。すでにGmailのアカウントを所有しているユーザーなら、モバイル Gmailを利用するのに特別な手続きは必要ない。各携帯電話機のインターネットサービスから、Gmailのサイトにアクセスし、Gmailのユーザー名とパスワードでログインするだけで利用できる。Gmailのアカウントを所有していない場合は、パソコンのウェブブラウザーなどを使い、GmailのサイトでGoogleアカウントを作成する必要がある。
モバイル Gmailでは、パソコンで利用していたGmailの送受信メールを、スレッド構造や受信メールに付加した“スター”などの機能も、そのまま携帯電話機で利用できる。既読/未読やスターの情報は常にサーバー側で同期しているので、ユーザーがモバイル Gmailとパソコンから見るGmailで同期を取る必要はない。
画面が小さく一度に表示できる文字情報量も少ない携帯電話機向けに、ユーザーインターフェースはそれぞれの機種に対応したものが自動で表示される。携帯電話機での使い勝手向上の仕組みも用意されている。ひとつは“ログインの自動化”で、iモード携帯電話機の場合は、初回ログイン時に端末情報(UTN)を送ることで、2回目以降のログイン時にIDとパスワードを入力せずに済むようになる。EZWebおよびYahoo!ケータイではブラウザー側のCookie機能を利用して、ログイン時に“次回から入力を省略”ボタンをオンにしておけば、次回以降のログインを自動化できる。
また、Word文書(Word 2007のdocxには未対応)やPDF、JPEG画像など、添付ファイルをGmailの画面上に表示する機能も用意されている。Word文書やPDFの場合は、データ内部のテキスト要素だけを抜きだして表示する。