リテール系メジャーメーカーの中で唯一、Pentium 4マザーボードをリリースしていなかったAOpenから、待望のPentium 4マザーボードが登場した。独自のリテンション固定システムやリーズナブルな価格、丁寧な日本語マニュアルなど、魅力たっぷり。大きな人気を集めそうなボードに仕上がっている。
独自の金属板でCPUリテンションを固定
CPUクーラー固定は使い勝手の良いレバー式
そのAOpenから、Pentium 4マザーボード「AX4T」が登場した。日本市場におけるメジャーメーカーとしては唯一Pentium 4マザーボードを発売していなかっただけに、AOpenファンにとってはまさに待望の製品。また、ちょうどPentium 4のプライスカッティングが行われた直後ということで、非常にタイムリーな登場と言える。
独自の工夫が見られるCPUソケット周り。小さな金属板でCPUリテンションを固定しており、そのリテンションにはCPUクーラー固定用のレバーが取り付けられている。 |
しかし、この方式ではPentium 4対応のケースが必要となり、パーツ構成が制限されてしまう。そのために、各社ともデザインガイドに忠実な設計にしてPentium 4対応ケースへの取り付けを可能(ASUSTeKのP4Tは例外)にしつつも、Pentium 4対応ケースがなくともCPUクーラーが取り付けられるよう工夫をしている。本ボードでは、その工夫として背面に小さな金属製プレートを装着するという方式を採用。そのプレートにリテンションをあらかじめネジで固定している。ASUSTeKのP4Tはマザーボードとほぼ同じ大きさのベースボードでリテンションを固定するが、あれの小型版と思えばいいだろう。CPUソケット周りだけのプレートなので重さが負担(P4Tのベースボードは690g)になるようなこともない。
また、このリテンションにはヒートシンク固定用の金属製のレバーが取り付けられている点もポイント。他のボードでヒートシンクの固定に一般的に利用されている板バネを取り付けるためにはラジオペンチ等が必須だが、これだとレバーを押し下げるだけなので、道具を何も使わずに、きわめて容易にCPUを固定できる。先端もビニールで保護されており、使い勝手の良さは特筆ものだ。