需要をあらかじめ予測し、信頼できるドライバーを派遣する
信頼性を実現するために、いくつかのポイントがあると、カラニックCEOは語る。
ひとつは、需要にあわせてタクシーを供給するという点だ。
「需要予測は、UBERにとって、最も重要な要素のひとつ」と前置きし、「これから15分後に、どのエリアに、どれぐらいのデマンドがあるのかということを予測する。そこに対して、どういったドライバーのクルマを、どこから、どれぐらい流し込むことができるか。ヒートマップを作り、需要にあわせて、供給する。デマンドが起きる前に、どう手を打つかことができるかが重要になる」という。
2つめは、ドライバーのレイティングである。利用者は5段階評価でドニイバーを評価。それをもとにドライバーの質を判断。レイティングの高いドライバーだけが仕事を続けられるという仕組みだ。これがUBERの信頼性を維持することにつながっている。
そして、需要にあわせて、プライスをコントロールし、より低価格で提供するという仕組みを採用している点だ。
「株式を売りたい人と買いたい人の関係と同じ。需要と供給に基づいて、最適な料金を提供する。ここにテクノロジーを活用している。サンフランシスコにおいては、一般的なタクシーよりも、約40%安い価格でUBERを利用できる。タクシーの料金が高いという状況を払拭した」と語る。
これも、UBERの信頼性を高める要因のひとつだ。
この連載の記事
-
第594回
ビジネス
自動車工業会は、今年もJapan Mobility Showを開催、前身は東京モーターショー -
第593回
ビジネス
赤字が続くJDI、頼みの綱は次世代有機EL「eLEAP」、ついに量産へ -
第592回
ビジネス
まずは現場を知ること、人事部門出身の社長が続くダイキン -
第591回
ビジネス
シャープが堺のディスプレーパネル生産を停止、2期連続の赤字受け -
第590回
ビジネス
生成AIに3000億円投資の日立、成長機会なのか? -
第589回
ビジネス
三菱電機が標ぼうする「サステナビリティ経営」、トレードオフからトレードオンへ -
第588回
ビジネス
富士通の子会社でDX専門のコンサルティングをするRidgelinez -
第587回
ビジネス
メーカー自身が認定し、工場検査後に販売するパナソニックの中古家電 -
第586回
ビジネス
マイクロソフト、日本への4400億円のAI/データセンター投資の実際 -
第585回
ビジネス
日本市場の重要性を改めて認識する米国企業、変革期にある製造業がカギ -
第584回
ビジネス
NTT版の大規模言語モデル(LLM)、tsuzumiの商用化スタート、勝算は? - この連載の一覧へ