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T教授の「戦略的衝動買い」 第192回

今頃買った悪夢的価格のハイエンドヘッドフォンAKG「K3003」

2012年05月17日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授

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K3003はオーソドックスな奇をてらわないデザインなので自分の年齢や、DAPのデザインなどを気にすることなく誰でもいつでも持ち歩けて装着できる秀逸さを備えている

 人より早くの衝動買いが看板の筆者だが、1年にいくつかの新商品は、先行衝動買いの時期を逃してしまい、本来のあまのじゃく系の思考回路から「もう買わない!」を決め込むことがある。発売前からウルトラ評判のAKG社のハイエンドヘッドフォン「K3003」もそういう商品の1つだった。

ミニプラグの形状やカラーリングを見ても、AKG社のただならぬ気迫を感じる

 ところが、ひょんなことから友人達からの評判と、愛読するオーディオ雑誌でブッチギリの高評価を獲得していたので、このまま見過ごすのはもったいない……。心を入れ替え、秋葉原のヘッドフォン専門店で、自分の愛用するDAPを持ち込んで試聴したのが過ちだった。

 時期はずれの衝動買いをしてしまったAKG社のK3003は、流通の問題か、ECOなんてクソ食らえとばかりに、なんと三重の厳重梱包だった。コストの高そうな最終パッケージを開くと、やっと超豪華な商品が現れる。

流通チャネルの問題か三重の過剰包装でデリバリーされる

3つ目の豪華玉手箱を開くと待望のK3003と、その付属品が現れる

豪華パッケージは2段のお重構造で、下段には、マニュアル、保証書、機内アダプター、イヤーピースが収納されている

 ご存知のようにK3003は、ダイナミック型の低域ドライバーと、中域・広域を担う2つの流行の「バランスド・アーマチュア」(以降BUと表記)型ドライバーのハイブリッド型ヘッドフォンだ。基本的にヘッドフォンは、左右の耳の穴に小さなスピーカーを押しこむという発想だが、従来のダイナミック型ヘッドフォンに対して、昨今は補聴器的発想に近いBU型のヘッドフォンが各社から相次いで発表され人気なのだ。

ほとんどすべてのパーツがステンレス素材で構成されている

バランスド・アーマチュア型のヘッドフォンは昨今の流行だが、ワイドレンジ化とともにドライバーの数が増え、その筐体が大きくなってくるのが悩みの1つだろう。筆者の愛用するBU型ヘッドフォン。左上が「SHURE E500PTH」で、右上が「SONY XBA-4SL」


「戦略的衝動買い」とは?

 そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。

 それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである(連載目次はこちら)。

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