インテルが2007年後半に投入するとアナウンスしていた45nmプロセスの新コアCPU「Penryn」(ペリン)。その搭載第1弾が、ダイ2つを搭載したクアッドコアタイプの「Core 2 Extreme QX9650」だ。FSB 1333MHzの3GHz動作という点では、発売中の「Core 2 Extreme QX6850」と同じだが、45nm化とともに強化されたコアはどのような性能向上につながるだろうか。
2次キャッシュ12MB!
ダイ1つあたりでも6MBという大容量
現在販売されているPC用CPUは、インテルもAMDも65nmプロセスで製造されているが、今年から来年にかけて、両社とも45nmに移行することが明らかになっている。
インテルの45nm版コア「Penryn」は、、「Core 2」シリーズの純なダイサイズの縮小ではなく、機能面でもいくらかの強化を行なっている。2つのCPUコアが1つの2次キャッシュを共有する構造自体は「Core 2 Duo」と変わらないが、キャッシュサイズが従来の4MBから6MBに増量。また、SSE4と呼ばれる新命令セットを追加し、エンコードなど、想定したいくつかの用途においてのスピードアップを図れるようにしている。クアッドコアタイプ(コードネームYorkfield)は、従来同様、デュアルコアのダイを2つ、ワンパッケージに収めることで実現している(デュアルコアタイプのコードネームはWolfdale)。
FSBは1333MHzで、7月に登場したQX6850やE6850同様、X38やP35などのインテル3シリーズチップセットが必要となる。「QX9650」の周波数は、65nmの最上位モデル「QX6850」同様、FSBを9倍した3GHzだ。したがって、「QX6850」との性能差はすなわち、「Penryn」による強化ポイントということになる。以下、テスト結果を見ていくことにしよう。なお今回のテストはP35チップセットを搭載した、ASUSTeK製のマザーボード「P5K」を使用した。
テスト環境 | |
---|---|
CPU | Intel Core 2 Extreme QX9650 3GHz |
メモリー | ADATA PC2-6400 512MB×2(DDR2-800) |
マザーボード | ASUSTeK P5K(P35+CH9) |
グラフィックスカード | ATI RADEON X700 Pro |
HDD | Barracuda ATA V(80GB IDE) |
電源 | SeaSonic SS-650HT(650W) |
OS | Windows XP Professional SP2 |
(次ページへ続く)
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