ゼロから作るカスタマイズからの脱却へ
RUN the Xで提供するのは、顧客接点の効率化を行う「エンゲージ」、会計や人事管理、不動産管理などの「マネージ」、ストアシステムやATMなどのフロントでの「オペレート」であり、これをエコシステムとして提供していくことになる。
「お客様の成長を支援する革新的な製品やテクノロジー、サービスを提供し、効率性を実現し、それを、エコシステムを活用しながら、シンプルで、速く、安く、柔軟に提供していくことになる。ここに、RUN the Xの提供価値がある」とする。
RUN the Xでは、ビジネス展開も大きく変革させることになる。
現場の要求実現だけでなく、トップによる経営戦略の実現を重視。現行プロセスの改善から、グローバルに持つベストプラクティスによる改革およびBPRを行うなど、「改善」から「改革」へと支援のフェーズを変化させる。また、自社レベルでの最適化に留まらず、ベストプラクティスにより、一気にワールドクラスのレベルへとステッアップしたり、数年に一度のシステム刷新という考え方から、アジャイルの手法を用いて、常に最新のシステムに更新するDX推進するために必須となる考え方も採用する。
「日本NCR自らも、ゼロから作るカスタムメイドの提案を止めて、いまあるものにできるだけあわせるフィット&ギャップの提案や、システムエンジニアによる提案ではなく、コンサルタントとしての提案を行うこと、ワンタイムでの進化ではなく、常に更新するサブスクリプションでの提供体制へと移行する」と述べる。
グローバルの知見を活用し、長年に渡る多くの導入実績で培ってきたナレッジをベストプラクティスとしてプロダクトに凝縮し、同時にエコシステムに展開していくほか、サービスの提供方法は、as s Serviceとして、ハードウェアやソフトウェア、サービスを組み合わせ、エンゲージ、マネージ、オペレートを網羅したエンド・トゥ・エンドで提供する。また、欧米のトップ企業における成功体験を日本の顧客に紹介。ベストプラクティスをベースにしたコンサルティングを行っていくアプローチを行うという。
この連載の記事
-
第594回
ビジネス
自動車工業会は、今年もJapan Mobility Showを開催、前身は東京モーターショー -
第593回
ビジネス
赤字が続くJDI、頼みの綱は次世代有機EL「eLEAP」、ついに量産へ -
第592回
ビジネス
まずは現場を知ること、人事部門出身の社長が続くダイキン -
第591回
ビジネス
シャープが堺のディスプレーパネル生産を停止、2期連続の赤字受け -
第590回
ビジネス
生成AIに3000億円投資の日立、成長機会なのか? -
第589回
ビジネス
三菱電機が標ぼうする「サステナビリティ経営」、トレードオフからトレードオンへ -
第588回
ビジネス
富士通の子会社でDX専門のコンサルティングをするRidgelinez -
第587回
ビジネス
メーカー自身が認定し、工場検査後に販売するパナソニックの中古家電 -
第586回
ビジネス
マイクロソフト、日本への4400億円のAI/データセンター投資の実際 -
第585回
ビジネス
日本市場の重要性を改めて認識する米国企業、変革期にある製造業がカギ -
第584回
ビジネス
NTT版の大規模言語モデル(LLM)、tsuzumiの商用化スタート、勝算は? - この連載の一覧へ