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シャープが入社式を初公開—94名の新入社員が入社

2014年04月02日 20時00分更新

文● 大河原克行

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 シャープは、2014年4月1日午前9時30分から、大阪市阿倍野区のシャープ本社ビルにおいて、入社式を行なった。

 シャープの髙橋興三社長のほか、9人の同社役員が出席。技術系67人、ビジネス系27人の合計94人の新入社員数が参加した。

髙橋興三社長が登壇し、技術系67人、ビジネス系27人の合計94人の新入社員数を激励

 髙橋社長は、「この厳しい時に、シャープに入社する決断をした皆さんの強い気持ちに感謝する。94人の新しい仲間を迎えて心強く思う。皆さんの力が加わり、シャープが今後大きな成長と飛躍を遂げていけると確信している」と、「激励の言葉」を述べたあと、新入社員と個別に記念撮影を行ない、一人一人と言葉を交わした。また、出席役員と新入社員が、6つのグループに分かれ、約45分間の座談会を通じて意見交換を行なった。

代表取締役 水嶋繁光氏をはじめ、出席役員と新入社員が6つのグループに分かれ、約45分間の座談会を通じて意見交換を行なった

 髙橋社長は、「激励の言葉」の中で、仕事をしていく上の心構えについて、自身の経験を交えながら多くの時間を割いて話をしたのが特徴だった。

 「仕事をしていく上の心構えとして、何事にも積極的に取り組んでほしい。そのすべてが皆さんの血となり、肉となる。様々な仕事に積極的に取り組むことで、社内外の人々とのネットワークができ、自分の成長につながる」とした。また「常に、今日、明日、明後日の3日分の仕事をしてほしい」と、髙橋社長が会見などでも言及していた独自の仕事観についしても説明。

 「3年後までの『今日』に7〜8割、5年後までの『明日』に1〜2割、10年程度先の『明後日』には5分から1割の時間をあててほしい。そして、考えるだけではなく行動に落とし込んでもらいたい。今日、明日、明後日の仕事をみなさんが続けることにより、当社は今後100年、200年、さらに1000年先まで存続する企業になる。様々な経験を積んで自らを高め、我々経営陣からのバトンを受け取れる人材になることを心から期待する」とした。

 また、髙橋社長は報道陣の取材に対して、「今年の新入社員は、シャープが厳しい状況であるにも関わらず、自分の人生を預けてくれた。強い覚悟を持って入社してくれた社員である。その覚悟に応えるため、『これがシャープの社長だ』という姿をみせたいと思った。新入社員は、真剣に話を聞いてくれ、熱いまなざしを感じた。様々なアイデアを本物にするために、強い執念をもって仕事をしてほしい」とし、「シャープを、自分で責任を取る文化を持つ企業にしたい。どんな状況に置かれても、自分にできることは何かを考える社員を増やしたい」と話した。

 一方、入社式では、新入社員代表による決意表明が行なわれ、「これから様々な困難が待ち受けていると思う。どんな壁が立ちはだかろうとも不可能を可能に変え、誠意と創意を持って、乗り越えていくことを誓う」と宣言。さらに、出席者全員で、「頑張るぞー!」「おー」と掛け声をかけ、「私たちが新たなシャープを創ります!」と書かれた横断幕を掲げた。

「これから様々な困難が待ち受けていると思う。どんな壁が立ちはだかろうとも不可能を可能に変え、誠意と創意を持って、乗り越えていくことを誓う」と宣言

 入社式に出席した女性新入社員は、「社長の話を聞き、これまでの経験を、辛い経験としてではなくポジティブなこととして捉えてらっしゃることをすごいと感じた。シャープに入社したのは、逆境を良いことと捉え、自分たちの力で変えていきたいと思ったから。日本の高いレベルのモノづくりを、世界に広めたい」とした。また、ある男性新入社員は、「厳しい状況だからこそ、多くの課題が与えられ自身の成長につながると思い、シャープに入社した。同期で力を合わせて新生シャープを作っていきたい」と述べた。

「逆境を良いことと捉え、自分たちの力で変えていきたいと思ったから。日本の高いレベルのモノづくりを、世界に広めたい」


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