P183 V3
●URL:http://www.antec.com/Believe_it/product.php?id=MjcyNg==
●実売価格:1万6980円前後
着実な進化を遂げて「定番」を勝ち取ったケース
アンテックの「P18xシリーズ」は、初代の「P180」から脈々と進化を続けてきたことで、今や自作PCユーザーの定番ケースとして定着した製品だ。今回紹介する「P183 V3」は、2009年に発売された「P183」をベースに改良を加えたもの。P183ではeSATAだったフロントアクセスポートが、P183 V3ではUSB3.0ポートに変更されているが、この点を除けば両者に大きな違いはない。
フロントの両サイドに大型吸気口を多数配置
フロントパネルは通気口やコネクター類が右部分に集中して配置されているユニークなデザイン。また、フロントパネル左右側面にも幅広の吸気口が多数用意され、空気が十分に流れる道が確保されている。フロントパネルは開閉式で、ここを開けると5インチベイやフロントファンフィルターなどにアクセス可能だが、中の様子はスタイリッシュなカバー表側と違ってメッシュ状のフィルターが一面に広がっている。
2つあるフロントファン用フィルターだけでなく、5インチベイのドライブカバーもメッシュ仕様でフロント全体から吸気を行なう仕組みだ。フロントファンは120mm角2基分のスペースが用意されているが、ファンはオプションとなっている。
マザーと電源を完全に分断
ケース内部でいちばん特徴的な部分は、底面から15cmほどの位置にある仕切り板である。これはマザーボード部分と電源ユニット部分を分け隔てるデュアルチャンバー設計で、それぞれの熱を完全に隔離することが可能だ。2つのフロントファンスペースは上側がマザーボード、下側が電源ユニットに空気を送り込む構造になっているので、それぞれ個別にエアフローを強化できる。
また、3.5インチシャドウベイはマザーボード側のチャンバーが2基、電源ユニット側のチャンバーが4基と、好きな方を選んで使える。仕切り板があるため、電源ユニットのケーブルはマザーボード裏を通して配線することになる。ケース内部の見た目が美しくなるほかに、エアフロー確保の面でも良効果が得られる。
排気用ファンはトップ後部とリア上部に、隣接するような形で2基搭載され、このファンには3段階のファンコントローラーが付属する。ファンコン用の切り替えスイッチはリアファンすぐ横にあり、ケース外からの操作が可能だ。
3.5インチシャドウベイに振動防止用のシリコングロメットが用意されるほか、サイドパネルが3層構造の消音仕様など、静音用途にも十分耐えうる仕様だ。ハイパフォーマンスのヘビーユーザーにも満足できる、幅広い層に対応する製品である。
読者プレゼント
今回検証で紹介したPCケース2台を、抽選で各1名様にプレゼントいたします(応募締め切り:2011年7月31日)。
なお、「SOLO II」は発売日(8月末予定)以降に製品版をお送りいたします。「P183 V3」は編集部で検証および撮影で使用したものになります。新品ではありませんので、破損、傷などによる苦情、返品、交換は編集部、メーカーともに受け付けられませんのでご了承ください。
この連載の記事
-
第6回
ケース
長~く使える極上のPCケース2011【その他番外編】 -
第4回
ケース
長~く使える極上のPCケース2011【サーマルティク編】 -
第3回
ケース
長~く使える極上のPCケース2011【シルバーストン編】 -
第2回
ケース
長~く使える極上のPCケース2011【クーラーマスター編】 -
第1回
ケース
長~く使える極上のPCケース2011【アビー編】 -
第-1回
ケース
長~く使える極上のPCケース2011 - この連載の一覧へ