消費電力
最後に消費電力を見てみよう。アイドル状態はCnQオンで、高負荷状態はSandraのマルチメディアテスト計測中の消費電力をワットチェッカーで計測した。新CPUの中ではやはりAthlon II X4 635の消費電力が高く、アイドルと高負荷時の差が90W近くになる。逆にAthlon II X2 255は50Wとかなり低く、ある程度のパフォーマンスと低消費電力の両立を狙うにはよいCPUと言えそうだ。低消費電力版のPhenom II X4 910eは、前モデルのPhenom II X4 905eから消費電力が2Wほどアップしているが、この程度であれば許容範囲だろう。
着実なパワーアップの新CPU
今回の新モデルは、Phenom IIの最上位モデルや超低消費電力版のリリースはないためインパクトには欠けるものの、地味な積み重ねが豊富なナインナップの多くに行なわれている。こうしたすべてに少しずつ性能アップというのは、実にAMDらしい戦略と言える。販売価格はPhenom II X4 910eが1万8000円前後だが、そのほかは13000~8000円と購入しやすい価格帯に集中しており、コストパフォーマンス重視でマシンを組み上げたい人にとっては、注目したいCPU群となるだろう。
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