ワークフロー導入は敷居が高い?
複数の部署にまたがる業務の流れをまとめ、ビジネスの手続きを自動化するワークフローの歴史はすでに30年近くに及んでいる。デジタル化されたワークフローをITのシステムに持ち込み、ロータスノーツなどのグループウェアが搭載するようになってからは企業にとっても導入しやすいようになった。
ワークフローを導入すると、PC上から入力した申請内容がネットワーク経由でサーバ上に登録され、あらかじめ設定しておいたルートに従って、承認プロセスが実行される。紙は不要になるため紛失の心配はなくなるし、ユーザー自身も進捗を確認できる。また、上司も次々に決済しなければならない紙の書類に悩まされることもないし、それどころか外出先などで承認を行なうことすら可能になる。そして、総務・経理の担当者はいちいち紙の書類からデータを転記する必要がなくなるため、手間が軽減できる。実現すれば、関係者はみんなハッピーというわけである。
しかし、ワークフローを導入するのは敷居が高い。よくいわれるのは、承認ルートや差し戻しなどのワークフローの設計が難しいという点だ。企業によって、こうした承認プロセスは大きな差があり、申請内容によってもルートは異なる。実際、ユーザーの企業でも、承認が社長まで必要なもの、部長まででOKなものなど、いくつか種類があるだろう。こうしたいくつもの承認を設計していくのに、専用の設計ツールを用意しているところもある。そもそも、押印という紙をベースにした承認プロセスをなかなか捨てられないという心理的な障壁もあるようだ。
こうしたワークフローの導入に不安を抱える企業にお勧めしたいのが、ネオジャパンの「desknet’s LiRaku(リラク)」(以下、LiRaku)である。Lirakuは、請求書の発行、取引業者への支払い、そして経費精算の3つの業務でのワークフロー化を実現するWebアプリケーションだ。ダウンロードでの販売のほか、同社の他のソフトウェアと同じく、「Applitus」というサービスブランドでSaaS型の提供も行なわれている。
3つに絞ったのは、どの企業でもやっている取引の流れ」だから。ワークフローが複雑になるのは、企業ごとに異なる業務の流れまで単一のソフトウェアで対応しようとするからにほかならない。その点、名前や形は多少違えど、請求書の発行や支払い、経費精算であれば、同一の手続きが踏まれることも多い。そのため、ワークフローとしても導入しやすいというわけだ。
LiRakuを導入した企業の担当者はWebブラウザから必要な事項を記載し、ワークフローで稟議・回覧の処理を行なう。会計ソフトにあわせて仕訳も自動化されるので、総務・経理業務を大幅に効率化できる。
また、LiRakuは従来行なっていた紙での業務フローや会計ソフトとの親和性も高い。電子化された見積書、請求書、支払申請書、経費精算書などはPDF形式で簡単に印刷することもできる。また、仕訳したデータはCSV形式で弥生会計、勘定奉行、PCA会計、財務応援、ミロク、楽着会計など、主要な会計ソフトに取り込むことが可能だ。従来のシステムを変更せず、無理なく電子化へ移行できるのがLiRakuの大きなメリットだ。
(次ページ、LiRakuは具体的になにができる?)
この連載の記事
-
第45回
ビジネス
【45本目】パートナー参加でストックフォトが安くなる? -
第44回
データセンター
【44本目】無個性だけど低価格!アリスの裏メニューとは? -
第43回
ビジネス
【43本目】FAXのようにメールを送るNetSpartで通信費削減 -
第42回
ソフトウェア・仮想化
【42本目】あのDBからの乗り換えで半額に!IBM DB2という選択 -
第41回
データセンター
【41本目】モジュラー型データセンターのコスト勘定とは? -
第40回
ネットワーク
【40本目】機器のコストを下げる中古という選択肢 -
第39回
ソフトウェア・仮想化
【39本目】データ統合ツールで人海戦術を排除したら? -
第38回
ネットワーク
【38本目】1時間4.5万円で、あのテレプレゼンスが使える! -
第37回
TECH
【37本目】ウイルス対策ソフトを無料で強化する方法 -
第36回
TECH
【36本目】管理者泣かせのパッチ地獄から逃れる方策 -
第35回
サーバー・ストレージ
【35本目】アーカイブ活用でExchangeサーバーをなんと半分に - この連載の一覧へ