このページの本文へ

30分早く帰れる! Word&一太郎で「縦書き」完全読本 第2回

仕事にも年賀状にも使える!縦書き文書テクニック Part.2

2008年12月19日 05時00分更新

文● 井上健語

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ポイント3
縦書きならではの文字入力のルールを知る

 ページ設定ができたら、縦書きで自然に読めるように文字を入力していきます。

 縦書き文書では、1行の文字数が50文字程度が読みやすさの上限とされているので、これを超えないようにしましょう。用紙のギリギリまで文字を伸ばさずに、余白を広めにとることも読みやすさのポイントです。

 数字は漢数字を使うのが基本です。縦書きでは違和感がありませんし、漢数字は全角文字なので、後述する「縦中横」で文字方向を変える手間もありません。

 ただし、「15」を「十五」とするか「一五」とするか。あるいは、「30」を「三十」とするか「三〇」とするかは文書中で統一します。なお、「一」「二」「三」などが縦に並ぶと誤読しやすいと言われています。このため、期日や住所など誤解を招くとトラブルを招く数字は、「十」を使いましょう。

 また、「20歳」のように2~3桁のアラビア数字やTEL、FAXなどの記号のように読ませなければならないときは、文字を横並びにする「縦中横」の出番です。

 なお、メールアドレスやウェブページのURLなどは、半角で横にしたままにするのが基本です。

1行が長くなりすぎないように
適度なところで改行する

改行して読みやすくする

作例のハガキではキリの良いところで、25文字前後に収まるように改行している。前回に紹介した方法で段落記号を入れておくと、改行した場所が分かりやすくなる

 縦書きでは1行の文字数は50文字程度が読みやすさの上限といわれている。作例でも意味の区切りで適度に改行した。

 用紙設定が縦方向のハガキであれば、「標準」ツールバーの[段組み]ボタンで2段にする方法もある。


数字は漢数字での入力が基本

漢数字の使い分けと縦中横を使った例

漢数字の使い分けと、縦中横を使った例

 縦書き文書では数字は漢数字を使うのが基本だが「十」の使いかたに注意。(1)は桁の単位として「十」を使った例。(2)は「一」で表記した例。

 「一」「二」などが縦に並ぶと誤読しやすいので「十」のほうがよりよい。

 (3)は1桁の数字は全角で入力し、半角英数字は入力後に、下に紹介する「縦中横」を設定したもの。


縦書き内の文字を横並びにする
――縦中横の使い方

 数字をアラビア数字で入力するときや作例のようにTEL、FAXのような記号が横向きのままでは読みにくいときは、半角英数字で入力して縦中横を使って横に並べる。

 ただし、2~3桁が限度だ。

横にする文字を選択

書式メニュー

文字を半角で入力しておき、縦中横を設定する文字を選択する。メニューバーから[書式]→[拡張書式]→[縦中横]を選択する。「縦中横」画面が表示される

行の幅に合わせる

行と行のあいだが広がらないようにするため、[行の幅に合わせる]をチェックして、[OK]を押す

縦中横になる

縦中横になり、半角の「TEL」が縦向きになる。設定後も書き直せる


中黒を入力

半角の「・」を使うには、「なかぐろ」と入力して変換候補から選ぶとよい。全角と半角の中黒が選べる

小数点は半角中黒、
URLやメールアドレスの「. 」はそのまま

 ウェブサイトのURLやメールアドレスは、半角のままにして横向きが基本。縦中横を設定したり全角にしたりするとかえって読みづらくなってしまう。

 また、漢数字を使った場合の小数点は全角の「・」と混同しないため、半角の中黒が望ましい。


知ッ得 1行あたりの文字数を、もっと簡単に変える

 Wordで1行あたりの文字数を機械的に決める方法もある。

 メニューバーの[ファイル]→[ページ設定]を選び、ページ設定画面を開く。

 [文字数と行数]タブの[文字数と行数を指定する]にチェックを入れて、「文字数」で設定したい文字数を入力する。


 (次ページ、全体のバランスを考えて文字の位置や大きさを整える、に続く)

カテゴリートップへ

この連載の記事

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ