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山谷剛史の「中国IT小話」 第27回

おっさんの「社交場」化が進む、中国のゲーセン

2008年05月29日 10時59分更新

文● 山谷剛史

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レトロゲームの宝庫、そして低価格


 さて本題。中国にはゲームセンター(中国語で「電玩」)が大都市からそこそこ田舎の街まで多数存在し、そこでは日本で見られない中国製ゲームや台湾製ゲームがある。

 中国製ゲームというと、麻雀や、麻雀牌を利用した上海のようなパズルゲームしかなく、台湾製ゲームはIGSというメーカーを筆頭に、コナミの音ゲーにそっくりなゲームや、西遊記や三国志を題材にしたベルトスクロールアクション(ファイナルファイトのようなシステム)ばかりだ。

レトロゲーの宝庫2

中国のゲーセンにも日本のレトロゲームが置かれている。しかも物価の違いでプレイ料金は安い

 つまりは目新しいゲームは中華系メーカーからリリースされなていない。

 中国のゲーセンに置かれている主なゲームは、日本のちょっとレトロなゲームである(ちょっとどころではないかもしれない)。NEOGEOのゲーム(特に「The King of Fighters」(KOF)、それもKOF97限定で人気)や、「ストリートファイターII」シリーズ、「ストライカーズ1945」シリーズのような、それこそ10年から15年も昔のゲームが現役で稼動している。そのさまはさながら、日本のレトロゲームを置いていることが売りのゲーセンのようだ。

 しかも、料金はだいたい1ゲーム5角(1角=0.1元)と安い。

 1元を16円とすると、1ゲーム8円なのだから、日本人にとってはレトロゲームし放題の環境である。だからといって、ゲーセンにずっといて、レトロゲーム三昧で幸せと懐かしさを満喫できるかというとそれは微妙だ。

 中国の地方都市のゲーセンだと、日本のゲーセンと異なり、店員がメンテナンスをろくにしていないため、ボタンがひとつふたつ利かない台はザラにある。しかも店員に文句を言ったところで、壊れている台を知らないお前が悪いと言わんばかりの態度で、直してくれるわけでも、1コイン返してくれるわけでもない。

体感ゲームが

中国のゲーセンにはひとむかし前の日本の体感ゲームが多数ある

 この時代のアーケードゲームにハマった筆者は、毎度ゲーセンに立ち寄っては、稼働率が低いであろう2P側でスタートしている。それでも3回に1回はボタンが効かず、たとえばシューティングゲームでボムボタンしか使えないという状況になるが、「ふぅ、またか…」という気分で台を変えている。

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