DevOpsサイクルをすべて自動構成する「Azure DevOps Project」が登場
文●佐藤直生 編集 ● 羽野/TECH.ASCII.jp
2017年11月24日 13時00分
こんにちは、さとうなおきです。「週刊アジュール」では、先週の1週間に発表されたMicrosoft Azureの新機能から、筆者の独断と偏見で選んだトピックについて紹介していきます。
Microsoft Connect 2017のアップデートが多いので、今週は前後編に2回に分けてお送りします。データベース、IoT、AI関連サービスのアップデートを紹介した前編に続き、この後編では、アプリケーションプラットフォーム、IaaS関連のアップデートを紹介します。
まず、アプリケーションプラットフォーム関連サービスのアップデートを紹介していきます。
Visual Studio Connected Environment for AKSを発表
マネージドKubernetesサービス「Azure Container Service」(AKS)は、今年10月に発表され、パブリックプレビューがリリースされていました。
今回発表された「Visual Studio Connected Environment for AKS」は、Visual Studio、Visual Studio CodeでのKubernetes向けのコンテナーアプリケーション開発を支援します。F5キーを押すだけで、コンテナーイメージのビルドや、プッシュなしにコンテナーアプリケーションの実行、デバッグを行えます。Visual Studio Connected Environment for AKSは今後、プレビューがリリースされる予定です。
詳細は、ブログポスト「Announcing Visual Studio and Kubernetes – Visual Studio Connected Environment」、記事「『あらゆる開発者のためのAzure』を具現化、Visual StudioとAKSの統合」をご覧ください。
Azure DevOps Projectのパブリックプレビューをリリース
「Azure DevOps Project」が発表され、パブリックプレビューがリリースされました。
Azure DevOps Projectは、好みのプログラミング言語で開発するWebアプリケーションに対して、実行環境としてのAzure App Service (Web Apps、Web App for Containers)、VSTS(Visual Studio Team Services)上のGitリポジトリやCI/CDパイプライン、Azure Application Insightsによる監視といった、DevOpsのサイクルに必要なすべてを自動的に構成してくれるサービスです。
詳細は、ブログポスト「Azure DevOps Project – public preview」、Introducing Azure DevOps Project、ドキュメントをご覧ください。
Azure Functions:Linuxサポート、Functions Proxies
Azure Functionsは、サーバーレスアプリケーションをホストするためのサービスです。
今回、Azure FunctionsのLinuxサポートのプレビューがリリースされました。これによって、macOS、Linux上でのローカル開発が可能になります。また、関数のコードのみ、または、Azure Functions Runtime 2.0、関数のコード、他の依存関係をパッケージした独自のDockerコンテナーイメージをAzure Functionsにデプロイできます。
詳細は、ブログポスト「The Azure Functions on Linux Preview」、ドキュメントをご覧ください。
Azure Functions Proxiesは、Azure Functionsの関数や他のWeb APIに対する軽量なAPIゲートウェイです。今年2月にパブリックプレビューがリリースされていました。今回、このAzure Functions ProxiesがGA(一般提供)となりました。
詳細は、ブログポスト「Azure Functions Proxies is now Generally Available」、ドキュメントをご覧ください。
Azure App Serviceの診断機能がGA
Azure App Serviceは、Webアプリ、Web API、モバイルバックエンドをホストするためサービスです。
今回、Azure App Service診断がGAとなりました。App Service診断は、Webアプリケーションのトラブルシューティングを支援するサービスです。Webアプリケーションに問題が発生した場合、App Service診断は問題点を指摘し、その問題をすばやく簡単に解決するための適切な情報へとユーザーをガイドします。
詳細は、ブログポスト「Announcing the general availability of Azure App Service diagnostics」、ドキュメントをご覧ください。
Azure API Managementのアップデート
Azure API Managementは、既存のAPIに対するAPIゲートウェイのサービスです。
11月17日のリリースノートが公開され、いくつかのアップデート、修正が適用されています。
詳細は、ブログポスト「Release notes – November 17」をご覧ください。
Azure Service Fabricのアップデート
Azure Service Fabricは、マイクロサービスプラットフォーム、コンテナーオーケストレーターを提供します。
今回、Azure上のWindows/Linuxクラスター、.NET SDK 2.8、Windows向けService Fabric 6.0のアップデートがリリースされました。
詳細は、ブログポスト「Service Fabric 6.0 Second Refresh Release for Windows Server Standalone, Azure and .NET SDK」をご覧ください。
Azure Virtual Machines:Reserved VM Instances、NCv3シリーズ
ここからは、IaaS関連サービスのアップデートを紹介していきます。
IaaSの仮想マシン機能を提供するAzure Virtual Machines向けのAzure Reserved Virtual Machine Instances(Azure Reserved VM Instances、RI)がGAとなりました。Azure Reserved VM Instancesは、今年9月のIgnite 2017カンファレンスで発表されていました。
Azure Reserved VM Instancesは、Azureリージョン、VMシリーズ、期間(1年、または3年)を指定して、一定のVMのキャパシティを予約します。これによって、従量課金に比べて、最大72%のコスト削減が可能になります。さらに、オンプレミスのSA(ソフトウェアアシュアランス)付きのWindows Serverライセンスを、Azure上のWindows Server VMに持ち込むことのできる「Azure Hybrid Benefit」を併用すると、Windows Server VMで従量課金に比べて最大82%のコスト削減が可能になります。
詳細は、ブログポスト「Announcing General Availability of Azure Reserved VM Instances (RIs)」をご覧ください。
また、NVIDIAのGPUを搭載したVMインスタンスとして、新たに、NVIDIA Tesla V100 GPUを搭載したNCv3シリーズが発表され、数週間以内にプレビューが開始される予定です。
併せて、今年9月のIgnite 2017カンファレンスで予告されていた通り、12月1日に、NVIDIA P100を搭載したNCv2シリーズ、NVIDIA P40を搭載したNDシリーズが、GAとなることが発表されました。
詳細は、ブログポスト「New NVIDIA GPUs coming to Azure accelerate HPC and AI workloads」をご覧ください。
Azure BatchがSingularityコンテナーとWindowsコンテナーをサポート
Azure Batchは、大規模な並列コンピューティングやHPCのアプリケーションを実行するためのサービスです
Azure Batchでの構成ベースのコンテナー実行のためのツール「Batch Shipyard」が、Dockerコンテナーに加えて、Singularityコンテナーをサポートしました。また、Batch Shipyardが、Windowsコンテナーの初期サポートを追加しました。
詳細は、ブログポスト「HPC containers with Azure Batch」、Batch ShipyardのGitHubリポジトリをご覧ください。
Azure Storage向けの「Go SDK」をリリース
ストレージサービス「Azure Storage」向けのAzure Storage SDK for Goがリリースされました。このSDKは、AutoRestで自動生成されたコード上に構築された、新しく再設計されたSDKです。現在は、Blob Storageのみをサポートしていますが、今後、Queue Storage、File Storageもサポートされる予定です。また、他の言語向けのSDKでも、今後、AutoRestを活用する方針です。
詳細は、ブログポスト「Preview the new Azure Storage SDK for Go & Storage SDKs roadmap」をご覧ください。
Azure Virtual Network:サービスエンドポイント、サービスタグが全リージョンで利用可能に
仮想ネットワーキング機能を提供する「Azure Virtual Network」向けに、Ignite 2017で発表されパブリックプレビューがリリースされていたサービスエンドポイント、サービスタグが、すべてのAzureリージョンで利用可能になりました。
同じくIgnite 2017で発表されパブリックプレビューがリリースされていたAzure Virtual Networkの拡張セキュリティ規則がGAとなり、こちらもすべてのAzureリージョンで利用可能になりました。
詳細は、ブログポスト「Azure Networking updates for Fall 2017」、サービスエンドポイントのドキュメント、ネットワークセキュリティのドキュメント(拡張セキュリティ規則、サービスタグ)をご覧ください。
Azure ExpressRoute:Azure MonitorとAzure Resource HealthがGA
Azure ExpressRouteは、オンプレミスからAzureへのプライベート接続を提供するサービスです。
今回、Azure ExpressRoute向けのAzure Monitor、Azure Resource Healthが、GAとなりました。
詳細は、ブログポスト「Azure Networking updates for Fall 2017」をご覧ください。
Azure Traffic Managerにトラフィックビュー可視化機能が登場
Azure Traffic Managerは、様々なAzureリージョンのエンドポイントへのトラフィックのルーティングを制御するサービスです。
今年9月のIgnite 2017カンファレンスで発表されていたトラフィックビュー機能に対して、可視化機能が追加されました。トラフィックのパターンを分析しやすくなりますね。
詳細は、ブログポスト「Azure Networking updates for Fall 2017」、ドキュメントをご覧ください。
Azure VPN Gateway:P2S VPNのmac OSサポート
Azure VPN Gatewayは、Azure Virtual Networkとオンプレミスとの間を接続するゲートウェイサービスです。
今年9月のIgnite 2017で発表されていたポイント対サイト(P2S)VPN のmacOSクライアントのサポート、Active Directory認証のサポートが、GAとなりました。
詳細は、ブログポスト「Azure Networking updates for Fall 2017」、ドキュメントをご覧ください。
ポイント対サイト(P2S)VPN
Azure DNS:CAAレコードとIPv6ネームサーバーをサポート
Azure DNSは、DNSドメインのホスティングサービスです。
今回、Azure DNSで、CAAレコード、IPv6ネームサーバーがサポートされました。
詳細は、ブログポスト「Azure DNS Updates – CAA Record Support and IPv6 Nameservers」をご覧ください。
Azure Cloud ShellがBash対応
Azure Cloud Shellは、Webベースの管理コンソール「Azureポータル」やiOS/Androidアプリの「Azureモバイルアプリ」の中で使えるCLI環境です。
Azure Cloud Shellは2015年12月に発表されました。さらに、今年5月のBuild 2017カンファレンスでBash対応のAzure Cloud Shellのパブリックプレビューがリリースされ、今年9月のIgnite 2017カンファレンスでPowerShell対応のAzure Cloud Shellのパブリックプレビューがリリースされていました。
今回、Bash対応のAzure Cloud Shellが、GAとなりました。
詳細は、ブログポスト「Announcing general availability of Bash in Cloud Shell」をご覧ください。
Azure Advisorの新しいダッシュボードが利用可能に
Azure Advisorは、ベストプラクティスに従って、可用性、セキュリティ、パフォーマンス、コストの最適化のための推奨をしてくれるサービスです。
今回、Azure Advisorの新しいダッシュボード、ダウンロード可能なレポート、カスタマイズのためのオプションが利用可能になりました。
詳細は、更新情報「Azure Advisor: New dashboard, downloadable reports, and configuration」、ドキュメントをご覧ください。
それでは、また来週。
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