ハイレゾのキーワードが浸透、普及期に
やはり人気の原因は、ハイレゾオーディオ対応という点だ。
ソニーでは、「ソニーは、ハイレゾ。」をキーワードに、今年度のオーディオ事業を展開。新市場の開拓に力を注ぐ。
ウォークマンにおいては、ハイレゾ元年と位置づけた2013年に、「NW-F880シリーズ」と「NW-ZX1」を発売。これがヒット商品となった。
だが、このときのターゲットユーザーは、40代以上の男性。とくに、NW-ZX1は、ポータブルオーディオプレーヤーでありながら、7万5000円という価格設定であり、オーディオに強い関心を持つコアユーザーといえる層をターゲットとしていたことがわかる。
それに対して、今回発売するNW-A16/NW-A17では、32GBの NW-A16の市場想定価格が2万5000円前後と、ボリュームゾーンをターゲットにした製品であり、これによって、ハイレゾユーザーを一気に拡大する考えだ。
ハイレゾの認知度はすでに半数に迫る
河野社長は、ハイレゾオーディオの拡大に向けた兆行がすでに出ているとする。
ひとつは、ハイレゾに対する認知度が高まっている点だ。
同社の調べによると、ハイレゾの認知度は今年6月には25.8%であったが、9月には48.2%にまで上昇しているという。
そして、もうひとつは、ダウンロードランキングにおいて興味深い結果が出ている点だ。
「moraのハイレゾ音楽のダウンロードランキングをみると、マイケル・ジャクソンや中森明菜をはじめ、40代以上の人たちが中心に聞いていると思われる楽曲が上位にある。だがその一方で、アニソン(アニメソング)が上位に入ってきている。これは、若い世代においても、ハイレゾオーディオに対する関心が高まっていることの裏付けになる。NW-A16およびNW-A17はそうした層をターゲットにしていく製品にもなる」と語る。
こうした動きもボリュームゾーンに対してハイレゾ対応ウォークマンを投入する背景のひとつだ。
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