25年目のCisco Live! テーマは“IoE”と“Fast IT” 第2回
“イケア+アップル”風?Androidビデオ端末と、個人専有のオンライン会議室サービス
シスコ、ビデオコラボ分野の「パーソナル化」を進める発表
2014年05月26日 06時00分更新
シスコシステムズは5月19日、サンフランシスコで開催中の「Cisco Live 2014」において、デスクトップ向けビデオコラボレーション/テレプレゼンスデバイスの新モデルと、新しいビデオ会議ソリューションを発表した。いずれも、個々の従業員がよりビデオコラボレーションを利用しやすくすることを目的としている。
従業員デスクトップ向けのAndroid搭載デバイス
新たに発表されたコラボレーションデバイスは「DX80」「DX70」の2モデル。DX80は23インチ、DX70は14インチのタッチパネルディスプレイを搭載しており、価格帯も含め、個々の従業員のデスクトップに設置することが想定されている。シスコでは“北欧(Scandinavian)+カリフォルニア”の「Scandafornian」なデザインと表現している。
OSにAndroidを採用しており、通常のHDビデオ会議機能のほかに、Android用のビジネスアプリ、Web、メールなどもこのデバイスで利用できるのが特徴。また、ログインユーザーを切り替えることで、複数の従業員が個々の設定で使うこともできるようになっている。
Cisco Live会場で記者発表を行ったシスコ シニアバイスプレジデント/コラボレーションテクノロジーグループマネージャーのローワン・トロロープ(Rowan Trollope)氏は、オフィスの机上にあるIP電話機、PCのセカンドモニタ、Webカメラ、ヘッドセット、外付スピーカー/マイクといったものを、このデバイス1台に統合できると説明した。
またDX80には、内蔵した4つの指向性マイクを利用してバックグラウンドノイズ(話者以外の声や物音)を軽減するという「インテリジェントオーディオ」機能も、初めて搭載されている。
シスコでは「あらゆる従業員」がデスクに設置できるような価格帯を想定しており、トロロープ氏によると「DX80が1500ドルから2000ドル、DX70は1000ドル以下」となる見込み。
“パーソナルなオンライン会議室”提供のサービス
もう1つ発表された「Cisco Collaboration Meeting Rooms(CMRs)」は、個々の従業員が専用の“オンライン会議室”を持てるサービスだ。シスコまたはパートナーがシステムをホストし、クラウドベースでの提供となる。
このサービスでは、ユーザー1人1人に専用の電話番号とURLが(固定的に)割り当てられる。これを使って、ユーザーはいつでも自分の“会議室”にメンバーを招集し、ビデオコラボレーションが行えるという寸法だ。
CMRに接続できるのは、「DX80」などシスコ自身のビデオデバイスや「WebEx」のほか、他社ビデオデバイス(Polycomなど)、「Microsoft Lync」などとなっている。今年秋のリリース予定だ。
この連載の記事
-
第5回
ネットワーク
「IoEは未来ではなく、すでに現実」シスコ・チェンバースCEO -
第4回
TECH
セキュリティ分野で活発に動くシスコ、これからどう戦う? -
第3回
TECH
シスコ、「Intercloud」の新たなパートナー企業を発表 -
第1回
ネットワーク
25年目の「Cisco Live」がサンフランシスコで開幕 -
TECH
25年目の「Cisco Live!」 テーマは“IoE”と“Fast IT” - この連載の一覧へ