業界人の《ことば》から 第41回
NTT DATA One Song -Shine like the Sun-
25周年を迎えたNTTデータ、TRFに影響を受けた社長も熱唱……?
2013年05月29日 09時00分更新
歌の発端はTRFであった、そして長野県民のリトマス試験紙
実は、「NTT DATA One Song -Shine like the Sun-」の完成には、ひとつのエピソードがある。
同社が、2012年7月に行った新中期経営計画のキックオフの最後に、音楽グループのTRFが登場し、大きな盛り上がりをみせたときのことを岩本社長は振り返りながら、「TRFがステージから降りた後、エンディングを社長がやることになっていると言われた。
だが、そのときには、『アンコール!』の声が鳴るなかで、私が出なくてはならなかった。私にとっては、危機の真っ直中。そこでひらめいた。アカペラで、「信濃の国」を歌った。この歌を知っているのかどうかは、長野県人を見極めるリトマス試験紙。これを歌い終わったあとに、私は、『NTTデータのグループソングを作ります』と宣言してしまった。拍手が沸いたが、そのとき、なぜ、私がそういったのか、わからなかった人が多かったのではないか」と切り出す。
信濃の国は、明治32年(1899年)に作詞された歌だ。現在の長野県は、明治時代になってすぐの頃には、長野市を中心とする長野県と、松本市を中心に、岐阜県の飛騨までを含む筑摩県とに別れていた。
「南北では、生活が大きく異なり、歴史的にみると、川中島を境に、北は上杉謙信、南は武田信玄で戦った歴史さえある。そうした歴史的背景を踏まえて、同じ長野県人として、一体感を持つための県歌が、『信濃の国』。長野県では小学校に入学すると、国家や校歌とともに、この県歌を歌う。長野県人の間には、信濃の国という県歌で、シンパシーが生まれる。歌と踊り、食べ物、酒は、共通のシンパシーを醸し出すものである。そこでNTTデータとして、共通にコミュニケーションを取れるものとして、歌を作った。2012年にNTT DATAにブランドを世界的に統一し、器はできた。今年、来年、その中を詰めていく年となる。そこに、NTT DATA One Songの意味がある」と、岩本社長は語る。
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