KDDIの田中社長は、「Windows Phoneは、IS02などで搭載してきたWindwos Mobileとはまったく異なるOSである。パソコン用のWindows OSを、モバイルでも利用できるという発想で開発されたのがWindows Mobileであるのに対して、Windows Phoneはスマートフォンとしての使い勝手を最重視し、直感的な使いやすいユーザーインターフェースを実現している。私も1カ月前から使っているが、最初の一日半程度はとっつきにくい印象を与えるものだったが、だんだん気持ちよくなってくる。クラウドとの連携も気持ちよく使える。携帯電話のプロの立場から、少し使い込んでみることをお勧めする」などと評価する。
一方で、樋口社長は、「Windows Phone 7.5の特徴は、Windows Phone 7に比べて500以上の機能を追加し、従来は5言語対応だったものを21言語に広げた。また、18カ国だったマーケットプレイスは、35の国と地域に広がった。マイクロソフトの資産を総動員したものであり、Internet Explorer 9やOfficeといったアプリケーションとの連携のほか、Windows LiveやMSNなどの各種サービス、そしてマイクロソフトが持つアプリケーション開発者やメーカー、通信事業者とのエコシステムを生かすことができる。これは他社にはないもの」と語る。
マイクロソフトのリソースを活用した展開が推進されることになる。
マイクロソフトは、スマートフォン市場で出遅れたのは明らかだ。
ここ数年、エンタープライズ領域にフォーカスしていた間に、アップル、グーグルといった競合企業が、コンシューマ市場で勢力を強め、マイクロソフトの存在感を薄めていた。
マイクロソフトがコンシューマ市場での復権を図るには、スマートフォン市場における事業拡大が「必要条件」となる。
この市場で、いかに存在感を発揮することができるのか。Windows Phone 7.5によって、いよいよ遅れてきた巨人の挑戦が始まることになる。
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