2008年9月の発売以来、高速なシーケンシャルリードとランダムアクセスを誇る「X25-M」シリーズ(以下:X25-M)は、コストパフォーマンスの高さもあり、SATA 2.0(3Gbps)対応SSDとしていまだに定番製品となっている。
そんな人気モデルの後継として発売された「Intel SSD 320」シリーズ(以下:320)だが、はたして新定番として十分な性能をもっているのか非常に気になるところ。そこで、今回は300GBと120GBの2つのモデルを用意。早速そのパフォーマンスに迫っていきたい。
今回チェックする320はX25-Mの後継ということで、インターフェイスはこれまでどおり3GB/s転送のSerial ATA 2.0となる。ラインナップは、X25-Mの40GB、80GB、120GB、160GBに加えて、大容量の300GB、600GBの2モデルが追加され計6モデルとなった。
特に600GBモデルは市場推定価格が約10万円と高価な製品だが、HDDを使わずSSDのみの運用も十分可能な容量ということで注目しているユーザーも多いだろう。
転送速度は容量によって異なるものの、600GBモデルではシーケンシャルリードが270MB/s、シーケンシャルライトが220MB/sとX25-Mから高速化されている。主なスペックは以下の通りだ。
「Intel SSD 320」シリーズスペック表 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
製品名 | SSDSA2CT040G3B5 | SSDSA2CW080G3B5 | SSDSA2CW120G3B5 | |||
容量 | 40GB | 80GB | 120GB | |||
最大読み込み速度 | 200MB/sec | 270MB/sec | 270MB/sec | |||
最大書き込み速度 | 45MB/sec | 90MB/sec | 130MB/sec | |||
4Kランダムリード | 30,000IOPS | 38,000IOPS | 38,000IOPS | |||
4Kランダムライト | 3,700IOPS | 10,000IOPS | 14,000IOPS | |||
インターフェイス | SATA2.0(3Gbps) | SATA2.0(3Gbps) | SATA2.0(3Gbps) | |||
実売価格 | 8000円前後 | 1万5000円前後 | 1万9000円前後 | |||
製品名 | SSDSA2CW160G3B5 | SSDSA2CW300G3B5 | SSDSA2CW600G3B5 | |||
容量 | 160GB | 300GB | 600GB | |||
最大読み込み速度 | 270MB/sec | 270MB/sec | 270MB/sec | |||
最大書き込み速度 | 165MB/sec | 205MB/sec | 220MB/sec | |||
4Kランダムリード | 39,000IOPS | 39,000IOPS | 39,500IOPS | |||
4Kランダムライト | 21,000IOPS | 23,000IOPS | 23,000IOPS | |||
インターフェイス | SATA2.0(3Gbps) | SATA2.0(3Gbps) | SATA2.0(3Gbps) | |||
実売価格 | 3万円前後 | 4万7000円前後 | 10万円前後 |
120GBモデルのシリーズ別スペック表 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
製品名 | Intel 510シリーズ SSDSC2MH120A2 |
Intel 320シリーズ SSDSA2CW120G3B5 |
X25-Mシリーズ SSDSA2MH120G2 |
|||
容量 | 120GB | 120GB | 120GB | |||
最大読み込み速度 | 450MB/sec | 270MB/sec | 250MB/sec | |||
最大書き込み速度 | 210MB/sec | 130MB/sec | 100MB/sec | |||
4Kランダムリード | 20,000IOPS | 38,000IOPS | 35,000IOPS | |||
4Kランダムライト | 5,000IOPS | 14,000IOPS | 8,600IOPS | |||
インターフェイス | SATA3.0(6Gbps) | SATA2.0(3Gbps) | SATA2.0(3Gbps) | |||
実売価格 | 2万5000円前後 | 1万9000円前後 | 1万9500円前後 |
インテル初の25nmプロセスMLC NANDフラッシュを採用
320シリーズの最大の特徴はMLC NANDフラッシュメモリに同社としては初めて25nmプロセス製品を採用した点だ。このプロセスの微小化により、最大600GBの大容量とこれまでのモデルに比べて最大30%の低価格化を可能にしている。
一方で、コントローラについては「X25-M」と同様にIntel「PC29AS21BA0」を採用。こちらは、もともとSATA 2.0のコントローラとしては高い評価を受けていたということで、変更する必要はないと判断したのだろう。また、今回チェックした2モデルともキャッシュメモリは166MHz動作、容量512MbitのHynix製「H55S5162EFR-60M」を搭載しているのが確認できた。
(次ページへ続く)
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