ディテールを作り込んでプラレールの域を脱出! したい……
当初は「こんぐらいでもいいかな?」と思っていたが、ASCII.jp読者のお目は高く、手を抜くとすぐにクレームメールを送ってきてくれる、とてもいい人たちだ。ったく、マニア用の記事は面倒でしょーがネー。
ということで、現状はかなりプラレールっぽい583系だがディテールを作りこんで、ステップアップしてみよう。
手始めは、日本国有鉄道のロゴ。JRのロゴはあまりにもダサいし、ホンモノでも白のカッティングシートを切ったような手抜きデザイン。こんなJRロゴを背負わせたら583系を冒涜するようなものなので却下。そこでノスタルジックなJNRロゴを入れることにした。作り方は、カンタン。シルバーのカッティングシートを買って来て、切り抜けばOKだ。
ロゴを転写するときは、アプリケーションシート(転写用の透明シート)を使わずともマスキングテープで代用可能。さらにガンダムマーカーなどを使って、ドアの輪郭や冷房ユニットの空気取り入れ口、運転台下の発電機やコンプレッサのサービスドア(これらの装置は常務員用ドアと乗客用ドアの間に入っているタイプもある)などを墨入れしていく。また乗務員用ドアの手すりやドアノブは、面相筆でペイントしよう。
忘れちゃならないのが、先頭車に輝くガンダムのツノみたいなエンブレム。この特急用車両の証しでもあるエンブレムは、実車でも飛び出した造形になっているので、ペイントでは誤魔化せそうにない。そこで、カッティングシートとブラバンでツノを作ってみた。
プラバンにシルバーのシートを張り、その上からゴールドを重ね貼り、最後にゴールド部分が飛び出している部分の陰を黒のシートで表現してみる。これを少し山折りにしてエンブレムの完成だ。
また行き先表示板(通称、方向幕)や号車札、それにB3段寝台の★マークをつけて、側面も作り込み。方向幕は、マグネットシートに印刷したシールを貼り付ければ、車両ごとの行き先も変えられる! このとき便利というか、超リアルに仕上げられるのが国鉄風フォントだ。国鉄フォントは、通常のゴシック体より少し手書きっぽく、角も丸い独特のフォントだけに、丸ゴシックでもゴシック系でもしっくりこない。でも、次のウェブサイトにあるフォントを使うと、めっちゃソレっぽく作れる!
ロールズプロジェクト「国鉄方向字幕書体」
若干細めの少し現代風な感じで可読性もいい。小さい文字に使うといいかも? 特徴的なのは、漢字が少しだけ縦につぶれた感じになっていて、まさに駅名表や方向字幕の文字といったところだ。また客車用(機関車が牽引する列車、いわゆるブルトレ)のテール絵幕もあるので、ヘッドマーク作りの参考になる。
旅と鉄の盲腸「国鉄っぽいフォント」
【URL】http://homepage1.nifty.com/tabi-mo/
上に比べると太めで、大きな文字に使うならコチラのフォント。より手描きっぽい文字(とくにひらがな)もところどころあり、その昔に田舎にあった木の駅名表なんかにしっくりきそう。文字も正方形に近くノスタルジックな雰囲気を持っている。ただ画数の多い文字は、若干ツブれ気味なので注意。
今回はノスタルジックを強調するために、「国鉄っぽいフォント」を使ってみた。で、作ったのがコレ。
カンタンなのに、それっぽいでしょ(笑)。となりの号車札は、普通の丸ゴシックで十分。ただ「1」の字は、縦棒1本のフォントってのがなくて、これは手描きフォントをちょっとアレンジしたものを使っている。1なら線で引いちゃってもいいかも? ★マークはカッティングシートで作ったものだ。
正確に見ると、★の位置や愛称札(サボ)が入る位置が違うけど、イメージが大事ってコトで……。側面のデザインはこれで完成だ。
いっぽうフロントマスクにも墨入れをして、タイフォン(警笛)の穴にカバーの分かれ目を入れ、貫通扉のスジも入れてみた。なおタイフォンの穴は、余ったプラバンをクリームに塗って裏から接着剤で貼り付けただけ。
貫通扉のヒンジは、シルバーのカッティングシートで、少しステンレス感を持たせてみた。
運転台のワイパーは墨入れで誤魔化そうかと思ったら、描かない方がいいじゃんっ!っていうぐらいダサクなってしまったので、これは後でシルバーで塗りなおそう。デフォルメってのは、残す部分と省く部分の見極めがホント難しいわ……。
なおヘッドマークの両サイドのパテ埋めが雑になってるのは、見逃して欲しい。ここは帯状に光るパワーランプがあった場所なのだが、ヘッドマーク用の穴を開けていたら、ちょうど止め具の部分を削ることになり、透明樹脂を外して急遽パテ埋めすることになったのだ。締め切り間際だったので、キレイに仕上げる時間がなくて、凸凹になってしまっている。ええ、単なる言い訳です……。
(次ページへ続く)