エコ関連商品は、製品ひとつとっても開発から販売までさまざまな業種が関わる。太陽電池住宅ひとつとってもパネルモジュール、太陽電池素材、分電装置、パネルを支えるフレーム、各種ガラス板、住宅の建築・販売、売電のための電力会社などが深く関わっている。
首都高速ブース
首都高速も環境展に出展している。高速道路の有効な利用によって、同距離を一般道で走行するよりも30%近く低減できることをアピール
日本原子力研究開発機構ブース
単に緑化のアピールではなく、日本原子力研究開発機構が開発した新商品。イオンビームを照射して開発した「突然変異体オオイタビ」で、二酸化窒素浄化能力が40~80%アップ。都市部の壁面緑化に非常に有効だという
エコ活動は、個々人がCO2排出の削減を心がけることも重要だ。それだけでなく、エコビジネスが成立すること――すなわち、それら関連企業がすべてビジネス的に継続可能なことが大前提だ。
TOTOブース
単に暮らしのエネルギーを減らすというだけなく、身近なところからエネルギーを取り出すというのも重要。TOTOの「発電水栓」はオフィスや商業施設用に設置される自動水栓(手を差し出すと水が出る)だが、外部電力は必要とせず、水道の水流によって内部のマイクロ水力発電機が発電、内蔵電池に充電される
サントリーブース
もちろん“普通の”壁面緑化も各社が展示。オフィスの内壁からビルの外壁までさまざまなパターンが用意される。サントリーの「ミドリエデザイン」は、特にオフィスレイアウトにおいて導入しやすいコンパクトなモジュール構造を採用する
出展者に取材していると、助成金・補助金なしにはまだまだビジネスが難しいという声は多い。だが、社会全体を“エコ”側にシフトしていくことで、エコ関連商品が当たり前となるような意識づくりがいっそう重要だと実感させられた。
寺田鉄工所ブース
寺田鉄工所は屋上用の太陽熱温水器を製造販売しているが、関連して作ったという太陽熱温水ボトル「エコ作」は非常用として、アウトドア用として好評だという。中央のガラスボトルに水を入れれば折りたたみ式のミラーによって温水になり、蒸し野菜や焼き鳥まで作れるという
自転車通勤関連ブース
製品やサービスだけでなく、ユーザーのエコ意識という点でも大きな「自転車通勤」。NPO法人自転車活用推進研究会とシマノらが「エコサイクルシティ」という共同ブースを出展。スマートな自転車通勤のスタイルを提案して自転車通勤をより普及させようという運動のほか、09年に大手町で実施された都市型コミュニティサイクル(共用自転車)のシステムも展示されていた