Windows 7対応の裏側に見た国内ISVの秘めた実力 第3回
ネオジャパン「desknet's iCheck」
最新グループウェアはWebとオンプレミスのいいとこ取り
2009年12月03日 10時00分更新
Windows Server 2008 R2は年内に対応
64bit版は?
―― ところで、desknet's Ver.7(Standard版)のサーバー環境がWindows Server 2008まで対応となっています。Windows Server 2008 R2への対応は?
中沢 年内の対応予定になっています。こちらも、今のところ大きな問題はないと(開発担当から)聞いています。
―― Windows Server 2008 R2は64bit版のみになりますが、desknet's Ver.7は?
中沢 現在(32bit版)のままWoW(Windows on Windows)で32bitモード実行させる予定です。64bit化については、お客様からのニーズ次第ですが、(desknet's Ver.7 Standard版の)アプリケーションが今のところ膨大なメモリー空間を必要としないので、64bitのメリットがあまりないんです。ただ、大規模ユーザー向けのEnterprise Editionになりますと、SQL Serverを背後で動かしているため、こちらは性能向上につながります。
iCheckとdesknet'sの未来は?
―― desknet'sやiCheckの今後の機能強化の目標や予定がありましたら、教えてください。
中沢 具体的なことはまだ開示できないのですが、定期的なバージョンアップは予定しています。特に今年チャレンジした内容を踏まえて来年中頃には新しいバージョンが提供できる見込みです。具体的なチャレンジとしては、WPF対応によるリッチクライアントの開発や、JavaScriptとAJAX対応によってWebクライアントのインターフェースも使いやすく改良したこと、などです。
また、実際にどのバージョンで載せるかは別にして、iPhoneとの連携強化も視野に入れています。たとえばiCal経由でのスケジュール連携はまもなくリリースできる見込みです(関連記事)。
あとこれはdesknet'sとは別の方向ですが、Silverlightを使ったドキュメントビューアーを試験的に提供開始しています。PDFやWord文書、CADの図面などのビューアーとして使えます。これもWPFへの取り組みの延長線上で開発した、Silverlight対応アプリというわけです。
―― そのビューアーは、いずれdesknet'sやiCheckと連携していきそうですね。
中沢 可能性としてはありますね。Webブラウザーだけで大容量(高解像度や多ページ)のファイルをぺらぺらめくって読めたり、図面資料を大きくズームして細部を確認したりと、可能性は広がりますからね。
―― iCheckをまだ使っていらっしゃらないdesknet'sユーザーにメッセージをお願いします。
山田 その日のスケジュールをチェックしようとすると、(iCheck以前の環境では)Webブラウザーを立ち上げて、desknet'sのサイトにアクセスして、ログインして、ようやく確認できるという手順になります。これを毎日繰り返すのは無駄な時間や手間をかけている。たとえば、手帳なら開けばそこに書いてある予定を見るだけで済むわけですから。PCに待たされている、そんな時間を少しずつでも削っていかないと、生産性や効率の向上、スピードアップにつながらない。
iCheckなら、そうした手順を減らして効率が上げられますので、desknet'sとともに効果的に使って、現在の不況を少しでも早く乗り切って頂きたい、という思いで開発しました。
―― iCheckには今後もどんどん機能が追加されていって、いずれはWebクライアントと同じ機能が実装されるようになるのでしょうか?
山田 そこまでは考えていません。ストック系情報はWebクライアントの方が見やすいですし、iCheckにはフロー系情報の新着確認の役割を持たせるという使い分けを狙っています。メールの新着から始まって、当日スケジュールの通知やインフォメーションの新着、他のユーザーからの緊急連絡などを実装する形ですね。
もちろん、ストック系情報についても、Silverlightを使って文書やファイルをいちいちダウンロードさせるのではなく、文脈の上で今必要な情報にリーチできる、という環境が求められてくると思っています。
中沢 これからも使いやすさをモットーに、Webブラウザー版もクライアント版のiCheckもそうですが、改良を重ねていきますので、楽しみにしていてください。
―― 本日はありがとうございました。
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