消費電力
低電力版CPUと言うことで、実際の消費電力は気になるところだ。CPUのみに負荷をかけた状態の消費電力をアイドル時の消費電力と比較すると、Athlon II X4 605eがクアッドコアCPUでありながら41Wとすばらしい数値を叩き出している。同じクアッドコアCPUのPhenom II 905eの54Wよりも13Wも低く、TDP45Wのアナウンスにふさわしい省電力ぶりだ。これならば高性能CPUクーラーであればファン回転数をかなり抑えることも可能で、静音PCでクアッドコアCPUを使いたいという人にはうってつけだろう。
なお、CPU-Zで見たAthlon II X4 605eの電圧は1.05~1.1V。通常電力版は1.35Vなのでかなり低いことがわかる。
デュアルコアCPUのAthlon II X4 240eの消費電力も、Athlon II X4 605eとほぼ同じレベルだ。動作電圧はCPU-Z読みで1.25Vとやや高めなので、低電圧動作にチャレンジする人にはなかなか面白いCPUかもしれない。
低消費電力かつ低価格
静音PCやサブマシンに最適
Athlon II X2 240eはインパクトは少ないものの、低電力版デュアルコアでは初めてとなるAM3/AM2+両対応ということもあり、サブマシンや省電力マシンでのニーズは高いCPUだろう。予想価格も約8500円とリーズナブルであり、チップセット内蔵グラフィックと組み合わせて使うCPUとして魅力的だ。
クアッドコアCPUでは初めてのTDP45W枠製品となるAthlon II X4 605eは、実際の消費電力も低い上、予想価格が約1万5000円とあまり割高感を感じさせない価格設定になっている点が見逃せない。日本では人気の高い静音PCや小型PCのクアッドコア化を加速させる、要注目のCPUと言えるだろう。
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