Androidの開発環境は誰でも構築できる
前回の記事では、Android上で動作するアプリの作成にはJavaを用いること、またその開発キットであるSDK(Software Development Kit)は無償で提供されており、自由にアプリケーションを開発できることがAndroidの特徴だと説明した。では、実際にその開発環境を構築する手順を簡単に紹介しよう。
開発環境には、オープンソースの開発環境であるEclipseを使う。EclipseはIBMで開発された開発環境で、Java以外にもさまざまな言語、プラットフォームの開発が可能になるように作られている。AndroidのSDKには、このEclipse用のプラグインなどが含まれており、組み合わせることでAndroidの開発環境が構築できる。また、Eclipseを動かすためには、Javaの開発キットであるJDKが必要となるので、Sunのサイトからダウンロードして、インストールしておく必要がある。
このAndroidのSDKにはエミュレーターが同梱されている。このエミュレーターを使うことで実機がなくとも、開発を進めることができる。また単純にその操作を楽しむことも可能だ。
なおエミュレーターを動かすだけならば、次に説明するEclipseを入れる必要はない。ソフトウェアの開発をするつもりがないのならば、次ページのSDKをインストールする部分に進んでほしい。
環境の構築方法については英語のページで解説されている。英語でも問題がないという方は、直接説明ページにアクセスしてほしい。以下で説明する手順は、ここにあるのと同じものである。
手順を追って説明することにしよう。まず必要になるEclipseをこのリンクからダウンロードする。
Eclipseには、目的別にいくつかの「パッケージ」があるが、Android用には「Eclipse IDE for Java Developers」もしくは「Eclipse for RCP/Plug-in Developers」を使う。ここでは、Java用の開発環境をダウンロードして使うことにする。各パッケージの右側に、インストールする環境用のリンクがあるので、これを使って、自分の環境用のパッケージを入手する。ここではWindowsを選ぶことにする。
原稿執筆時点でのEclipseは、Ganymede(Eclipse 3.4)と呼ばれるバージョンだが、現在では、次バージョンであるGalileoのRC版が出ており、しばらくすると、Galileoに切り替わってしまうはずだ。このため記事を見てダウンロードするときは、どのバージョンがダウンロード可能なのかをチェックしておく必要があるだろう。
ダウンロードするファイルは、ZIPファイルである。中にEclipseフォルダがあり、必要なファイルはその中にすべて入っている。インストールは、このEclipseフォルダを適当な場所へコピーすればよく、必要な設定は初回の起動時に行なわれ、とくにインストーラーなどを動かす必要はない。ここではWindowsの標準に従い、C:\Program Filesの下にコピーする。
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