日本シーゲイト、デジタル家電からローエンドサーバーまでカバーする3.5インチHDD“Barracuda 7200.9”の出荷を発表――記憶容量は最大で1プラッターあたり160GB
2005年10月13日 19時19分更新
シーゲイトの3.5インチHDDの中核となる新シリーズ“Barracuda 7200.9”のイメージ写真 |
日本シーゲイト(株)は13日、デジタル家電から個人向けパソコン、ローエンドサーバー分野までをカバーする3.5インチHDD“Barracuda 7200.9”シリーズを、流通チャネル向けに出荷開始したと発表した。
- Barracuda 7200.9の主な仕様
- ディスクサイズ 3.5インチ/記憶容量 40/80/120/160/200/250/300/400/500GB/回転数 7200rpm/キャッシュメモリー容量 2/8/16MB/平均シークタイム 8.5ミリ秒/インターフェース シリアルATA 3.0Gbps(NCQ)、Ultra ATA/100
日本シーゲイト 代表取締役社長の小林剛氏 |
同社のHDDラインナップの中でも、Barracuda 7200シリーズは幅広いジャンルに対応する主力製品である。既存の製品ラインナップでは、Barracuda 7200.8が200GB以上の大容量帯を、Barracuda 7200.7が40~160GBの小~中容量帯向けに位置づけられていた。新しいBarracuda 7200.9について、同社代表取締役社長の小林剛氏は、100GB未満の小容量ローエンドからハイパフォーマンスパソコンやローエンドサーバーの大容量まで、「すべての要望をまかなえるシリーズ」であると述べた。
Barracuda 7200.9のハードウェア仕様面の特徴は、最大で1プラッターあたり160GBの大容量、3.0Gbps(300MB/秒)の高速なシリアルATA(SATA)の転送モードに対応、キャッシュメモリーを最大16MB搭載、などが挙げられる。対応するインターフェース仕様はSATA Revision 2.5と、Ultra ATA/100(40GBモデルはUltra ATA/100のみ)。SATAドライブに発行されるコマンドを並べ替えて実行し、パフォーマンス向上とドライブ負荷の軽減を行なう“ネイティブ・コマンド・キューイング(NCQ)”もサポートする。容量別の主な仕様の違いは以下のとおり。
インターフェース | キャッシュメモリー容量 | プラッター枚数 | 1プラッターの最大容量 | |
500GB | SATA、Ultra ATA | 16MB | 4 | 約125GB |
400GB | SATA、Ultra ATA | 16MB | 3 | 約133GB |
300GB | SATA、Ultra ATA | 16MB | 3 | 約133GB |
250GB | SATA、Ultra ATA | 8MB | 2 | 約133GB |
200GB | SATA、Ultra ATA | 8MB | 2 | 約133GB |
160GB | SATA、Ultra ATA | 2、8MB | 1 | 約160GB |
120GB | SATA、Ultra ATA | 2、8MB | 1 | 約160GB |
80GB | SATA、Ultra ATA | 2、8MB | 1 | 約160GB |
40GB | Ultra ATA | 2MB | 1 | 約160GB |
Barracuda 7200.9のラインナップ(同社のプレゼンテーション資料より引用。以下同) |
上記のとおり、1プラッターあたりの最大記憶容量は160GBの大容量を実現している。耐衝撃性も優れており、同社では非動作時には350G、動作時には63Gまでの衝撃でも破損しないとしている。動作時の騒音についても静粛化が計られ、1プラッターの160GBモデルについては、アイドル時の騒音を人間の可聴範囲未満に抑えたとしている。
Barracuda 7200.9の非動作時/動作時の耐衝撃性を示すグラフ | Barracuda 7200.9の動作時/アイドル時の騒音レベルを示すグラフ。500GBのシーク時でも3.2bels、160GBのアイドル時には2.5belsと静音化されている |
Barracuda 7200.9シリーズはすでに秋葉原のパーツショップなどで販売されている。価格はSATA 500GBの『ST3500641A』で4万5000円以下、Ultra ATA 160GBの『ST3160812A』で9500円以下となっている。