昨年末ATX電源「AS Power」を発売したアビーから、今度は同社初のPCケース「AS Enclosure M2」が登場した。マザーボードを従来のATXケースとは逆向きに――つまりケースをフロントパネル側から見るとマザーボードが左サイドに、サイドパネルを開けてマザーボードを見るとカードスロットとCPUソケットが上下逆さまになるようにマウントすることで、効率的な冷却を実現したのが特徴だ。
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アビー製PCケース第1弾となる本格アルミ製ケース「AS Enclosure M2」 |
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内部の様子。マザーボードを従来のATXケースとは上下左右逆向きにマウントすることで、効率的な冷却を実現したのが特徴だ |
サイズ430(H)×200(W)×520(D)mmとなるこのケースは、フロントパネルが3mm、メインフレームが2mmという肉厚アルミ合金を採用。リアパネルにはミラー仕上げを施した1mmのステンレス合金を組み合わせることで、強度向上も図っているという。
前述したように、マザーボードを従来のATXケースとは逆向きにマウントする倒立構造とすることで、ケース前面の12cm角ファン(約1500rpm)から吸引された空気を熱源であるHDD、CPU、メモリなどにダイレクトに当て冷却。背面に装備した12cm角ファン(約1500rpm)により熱風をそのままケース外部に送り出す仕組みとなっている。このような冷却機構は“BTX”規格に対応したPCケースクーラーマスター製「CM Stacker STC-T01」などでも採用されており、今回の「AS Enclosure M2」はATX対応ケースながらBTXライクな冷却システムを採用した一例といえそうだ。
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背面から写す。マザーボードべースは後方スライド式を採用。メンテナンス性も良好だ | | 最大9基(3.5インチベイ2基含む)の5インチベイがフリーレイアウト構造となる。下部に見えるのはHDDを静音化するハードディスクサイレンサ |
もうひとつ特徴として挙げられるのが、最大9基(3.5インチベイ2基含む)の5インチベイがフリーレイアウト構造となっているところ。電源やリセットなどといったスイッチ類やフロントアクセスポートは、ユーザーの好みに応じてベイを指定することが出来る。なおシャドウベイは6基で電源は非搭載。カラーリングはシルバー(型番:EM2S-002)と(型番:EM2BK-003)ブラックの2色が用意される。その他、ケース底面に振動吸収用のシリコン系制振ラバーインシュレータを装備。ネジには2種類のドライバレススクリューを採用、HDDを静音化するハードディスクサイレンサを標準搭載するなど機能満載だ。発売は8日を予定しており、予価は高速電脳とフェイスで3万9800円となっている。
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電源やリセットなどといったスイッチ類やフロントアクセスポートは、ユーザーの好みに応じてベイを指定することが可能 | | ケース底面に振動吸収用のシリコン系制振ラバーインシュレータを装備 |
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