「ATC-600-VX2」。“コ”の字型の天板はガンメタリック塗装されている |
最近、フロントに開閉式のアクリルパネルを装備したケースをリリースしているクーラーマスターから、同コンセプトのデスクトップ用フルアルミケース「ATC-600-VX2」が登場した。ヘアライン加工されたフロント部分をはじめ、その外観はまさに市販のアンプ製品そのもの。流行の兆しを見せているHTPC(Home Theater PC)用ケースとして、AVルームに置いたときこの上なく映えそうなデザインが印象的だ。
アンプそのものと聞くとある程度の大きさを想像する人も多いだろうが、そのとおりATC-600-VX2の大きさは小型ケースやベアボーンが流行する風潮とは一線を画すもの。サイズは476(W)×426(D)×145(H)mmで、標準的なプリ/プリメインアンプやAVアンプとは幅と奥行きの長さ比がちょうど逆になっているため、AVラックに入れようと思った場合はラックのサイズに余裕があるか確認した方がいいだろう。
ケース内部。吸排気用に6cm角ファン3つが標準で搭載されている |
マザーボードはMicroATXフォームファクタ以下に対応する。これだけのケースサイズを持つにも関わらずATXフォームファクタのマザーボードを取り付けられないのは意外な、そして残念な気もするが、これは一般的なATX電源を利用できるようにしつつ、ケースの高さを抑えるための措置。AGPやPCIの拡張カードはもちろんLow Profileでない一般的なサイズのものを利用可能だ。ドライブベイは5インチ×2、シャドウ×2のわずか4つで、ケース内部の空間が贅沢に使われている。ざっと眺めただけでも、あと2、3箇所はシャドウベイを増設できそうで、このゆったりとしたケース設計は賛否が分かれるかもしれない。
MicroATX電源に対応するためのアタッチメントも同梱する | ケース裏面。電源の場所を確保するためのMicroATX対応であることがわかる | |
ドライブベイはケース前面に4つ。その下にはゆったりとスペースが確保されており、工夫次第でいろいろ使えそうだ | 底面にはアンプ風のインシュレータを装備する |
ケース前面にUSB×2、IEEE1394×1を引き出し可能で、電源は別売り。価格はOVERTOPで3万2800円、高速電脳で3万3000円、コムサテライト3号店で3万4800円となっている。電源を搭載しないケースとしては割高感もあるが、デザインがツボにはまったのなら見逃せない製品と言えそうだ。なお、高速電脳によると、フロントアクリルパネルがダークグレーの「ATC-600-DX1」も今月末入荷予定とのこと。
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