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Linux Conference '99で、XFree86の過去から将来までを総括した特別講演「XFree86 Past - Present - Future」レポート

1999年12月23日 08時01分更新

文● 沖中 弘史

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 講演の残り時間は質疑応答に当てられた。

[Q] 「XPrint」という仕組みがX Window Systemの中にありますが、現在XPrintのデベロッパグループなどはありますでしょうか? またこのXPrintを印刷環境として使うことはよい考えだと思いますか?
[Hohndel氏] 非常に強い印刷に対する要望は確かにあり、そしてXPrintというのはそれをやるには興味深いものだと思う。しかし、今全体のデザインの見直しが行なわれているところで、またプリンタベンダーの協力も必要なのではっきりとは言えない。しかし私は楽観的なので、大体18カ月ぐらいでXPrintの環境が整うのではないかと思っている
[Q] Accelerated Xなどの商用サーバとは、今後どのような関係になると考えているか?
[Hohndel氏] 米Xi Graphicsに商業的成功がなかったのは、XFree86が迅速に信頼できるものを提供していたためかもしれない。今後ビデオカードベンダーがXFree86にドライバを提供するようになれば、米Xi Graphicsの市場はなくなるのでないかと思う
[Q] 現在日本で入手できるフリーなTrueType Fontを、XFree86の標準配布物に加えることは可能か?
[Hohndel氏] ライセンスが大丈夫ならその可能性は十分にある。
また、TrueTypeに関して心配しているのは、TrueTypeのレンダリングのサポートが特許に違反するのではないかという懸念があることだ。しかし解決する方法は多分あると思う

 KDEやGNOMEなど、ウィンドウマネージャやアプリケーションレベルでの開発も重要だが、その土台となるXFree86が確実に現代的なグラフィック環境として充実しつつあることを確認できたこの講演は、とても有意義であった。

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