日本では16日に発表され、多くの搭載ノートパソコンが登場した、インテルの新しいノート向けプラットフォーム「インテル Centrino 2 プロセッサー・テクノロジー」。
「新しいモバイル・スタンダードを創造する」と謳うCentrino 2により、ノートパソコンはどのように変わったのだろうか? おなじみ10の疑問形式で、Centrino 2を分かりやすく解説してみたい。
低消費電力Core 2 Duo+強力な新チップセット
Q1 そもそも「Centrino 2」って何?
A1 インテルのCPU、チップセット、無線LANモジュールで構成される、最新のノートパソコン向けプラットフォームのこと。正式発表前までは、「Montevina」(モンテビーナ)のコード名で呼ばれていた。
これらのコンポーネントを組み合わせて作ったノートパソコンには、上掲のCentrino 2ロゴマークが貼られている。
初代Centrinoは2003年に発表され、ノートパソコン市場の拡大と無線LAN機能の普及促進に大きく貢献。その後、新しいノートパソコン向けチップセットの登場に合わせて、構成コンポーネントと機能を強化し続けてきた。初代登場から5年目に発表されたCentrino 2は、その最新版というわけだ。
Q2 Centrino 2で何が変わるの?
A2 パフォーマンス向上と低消費電力化=バッテリー駆動時間の延長が実現される。
Centrino 2では、従来より低消費電力のCPUとメモリー(DDR3)に対応するため、パソコン全体の消費電力が削減され、バッテリー駆動時間が延びる可能性がある。
性能面でも、FSB(システムバス)周波数の向上やメモリーの高速化、グラフィックス機能の強化などによりパソコン全体のパフォーマンスが向上する。詳細は後述する。
無線LAN機能はIEEE 802.11a/b/g/n(ドラフト2.0)に対応し、最大で450Mbpsの高速無線通信が可能としている。WiMAX対応版の提供も予定されている。
また、企業向けノートパソコン用の「vPro テクノロジー Centrino 2」(以下vPro Centino 2)では、強化された遠隔管理機能「Intel AMT 4.0」やセキュリティー機能が提供される。
Q3 Centrino 2を構成するコンポーネントはなに?
A3 以下のCPU、チップセット、無線LANモジュールで構成される。
CPU
CPU名 | クロック | 2次キャッシュ | TDP |
---|---|---|---|
Core 2 Extreme X9100 | 3.06GHz | 6MB | 44W |
Core 2 Duo T9600 | 2.80GHz | 6MB | 35W |
Core 2 Duo T9400 | 2.53GHz | 6MB | 35W |
Core 2 Duo P9500 | 2.53GHz | 6MB | 25W |
Core 2 Duo P8600 | 2.40GHz | 3MB | 25W |
Core 2 Duo P8400 | 2.26GHz | 3MB | 25W |
チップセット
チップセット名 | グラフィックス | そのほか |
---|---|---|
Intel GM45 Express | Intel GMA X4500HD | ― |
Intel PM45 Express | なし | ― |
Intel GS45 Express | Intel GMA X3100 | vPro 対応 |
- 無線LANモジュール
- Intel WiFi Link 5000シリーズ(5300)