先日は「超」短焦点のプロジェクターのニュースをお伝えしたが(関連記事)、今度は高速無線LAN規格“IEEE 802.11n”対応のモバイルプロジェクター「LP-WXU700」が三洋電機から発表された。
無線LAN搭載プロジェクターといってもピンと来ないかもしれないが、Windows VistaはOSの標準機能として「ネットワークプロジェクタ」をサポートしている。これを使うことで、従来のアナログRGBケーブルなどでPCに直接接続することなく、ネットワーク経由でPC画面をプロジェクターから映し出すことができる。本機もネットワークプロジェクターをサポートしており、有線/無線LAN経由で接続・投影が可能だ。
IEEE 802.11nの高速無線LAN規格(理論値最大150Mbps)に加えて、「動作ストリーミング再生機能」もサポートしている。対応する動画規格はMPEG-1/-2/-4、WMV(ただし再生できない場合もある)。これは、動画を1画面ずつ転送・投影する従来の仕組みと異なり、動画ファイルを一定容量分プロジェクター本体に蓄積して、プロジェクター内でデコード・再生表示するというもの。これによりコマ落ちのないスムーズな動画投影が可能になるという。
また、USB 2.0端子を備え、USBメモリーに保存した動画や静止画を投影する「メモリービューワー機能」も備える。PowerPointファイルの再生には対応しないが、1枚ずつ静止画に記録したり、動きで見せたい部分は動画で撮影してUSBメモリーに格納すれば、PCを持ち運ぶことなくプレゼンが行なえる。
3板液晶方式で、解像度は1280×800ドット。リサイズ機能により最大WUXGA(1920×1200ドット)まで入力・表示が可能だ。入力端子はアナログRGBのミニD-Sub15ピン×2とデジタルのHDMI×1、およびコンポジット/S-Video入力を1系統ずつ備える。画面内に子画面を写し出す「ピクチャーインピクチャー」と、同じサイズの画面を並べる「ピクチャーバイピクチャー」の2画面表示にも対応。
本体サイズと重量は、幅334.2×奥行257.5×高さ78.4mm/質量3.6kg。明るさは3800ルーメンで、コントラスト比は500:1。価格は62万7900円。6月19日発売予定。