レースクイーン撮影会に超高級コンデジ「RX1R II」で挑んだ!

文●林 佑樹

2015年12月20日 12時00分

超高級コンデジで挑む
GSR レースクイーン撮影会+α

アスキー編集部のスピーディー末岡は、グッドスマイルレーシングのスエミィーでもある。そんな彼から「グッドスマイルレーシングのレーシングミクサポーターズ(レースクイーン)の撮影会やるからおいでよ! 機材はコッチで用意しとくから!」と都内のスタジオに呼ばれた。取材帰りで愛用のα7と「CONTAX Carl Zeiss Makro-Planar T* 60mm F2.8C」があるから、こっちで撮るのもありだろうと、スタジオに到着。そこで手渡されたのはSONY「RX1R II」(DSC-RX1RM2)。コンデジの皮を被った何かだった。

Xperiaのおねーさんこと水谷望愛ちゃんの手にあるモノがRX1R IIだ

RX1R IIは、ソニーの扱いとしてはCyber-shotシリーズのひとつで、コンデジ(コンパクトデジカメ)になる。コンデジなのだが、価格は42万8880円(税抜)、4240万画素の35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサー、レンズはSonner T* 35mm F2と、何処がコンデジなのかと問い詰めたい超ハイスペックのカメラだ。そんなわけで、今回はトートツに渡されたRX1R IIのインプレッションをする。

DSC-RX1のボディサイズにα7RⅡのスペック

ボディー自体はDSC-RX1のままなのだが、ポップアップ式EVFやバリアングルを採用していたり、使い勝手は改良されている。レンズは変更されておらず、Sonner T* 35mm F2を継続して採用。イメージセンサーは4240万画素の35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサーで、α7RⅡと同様のものだ。ひとつ怖い部分としては、手ぶれ補正機能がないこと。DSC-RX1でもいわれていたが、手ぶれ補正がないため、プレビューでは大丈夫そうでも、拡大してみると微ブレしていたというケースが多々あった。

ただ、ISO100~25600(拡張ISO50/64/80/32000/40000/51200/64000/80000/102400)になっており、ISO6400でも問題ない画質なので、手ぶれしそうなときは、ISOを上げるといいだろう。

RX1R II(型番:DSC-RX1RM2)。見た目はとてもコンデジっぽいのだが、中身はすごい

発色良好な3型プレビューモニターとボタン類がある。ホイールとホイールの上下左右、中央ボタン、C2はカスタム設定に対応する。今回は中央ボタンに瞳AF、ホイール回転にISO、ホイール左にドライブ、ホイール下にクリエイティヴスタイルと機能を割り当てていた

モードダイヤル、シャッターボタン、露出補正ダイヤル、C1の距離は近くてイイ感じ

またコンデジであるからか、バッテリーはRXシリーズに採用されているNP-BX1になる。バッテリー容量は1240mAh。カタログスペックでは液晶モニター使用時約220枚とあり、今回はJPEG+RAW(RAWは圧縮)で撮影していたが、200枚ほど撮影した時点で、バッテリーがなくなりそうだった。RAW(非圧縮)のみで撮影すれば、もう少し撮影可能枚数は増えるだろう。

またRX1R IIは電源オン時にもUSB充電できるほか、モバイルバッテリーチャージャーもセットでNP-BX1をふたつもっておけば、バッテリー切れを回避しやすくなる。

Sonner T* 35mm F2。マクロにスイッチすると、20~35cmの接写が可能になる

フィルター径は49mm

左側にあるFINDERレバーを下げると、EVFファインダーがホップする

EVFファインダー。3型モニターより明るいので、明るさ最小でちょうどいいような?(α7のEVFと似ている印象)

RX1R IIの機能面をおさらいする

レースクイーン撮影会で順番待ちをしながらセッティング。目玉としては、光学式可変ローパスフィルターがある。ローパスフィルター効果をオンオフできるというもので、解像感とモアレ、偽色の除去を調節できるものだ。設定は「オフ」「標準」「強め」の3つで、ドライブモードからブラケット撮影にも対応する。とりあえず、そんなことを細かく試す時間はなかったのだが、生地などモアレが起きやすい衣装のときには、ブラケットで撮影してあとから考えるといったこともできるのはお手軽でいい。

ドライブモードにローパスフィルターブラケットがある

※以下の3枚はリサイズなしで掲載しています。1枚10MBあるのでご了承ください。

ローパスフィルターブラケットで撮影したもの。左から「オフ」「標準」「強め」。気持ち質感に変化がある

また、フォーカスについても強化されている。コントラスト検出方式と位相差検出方式のファストハイブリッドAF仕様であり、像面位相差AF399点とα7RIIと変わりないフォーカス性能もある。それもあって、ポートレートの場合、瞳AFですばやくフォーカスでき、今回の場合であればコンデジにありがちなスローな展開には、それなりにならずに済んだ。しかし、一眼レフと比べると遅いので、そのあたりはコンデジといえばコンデジ的だ。サクサク撮るカメラというより、のんびりスナップショットを撮るほうが向いているだろう。

なお、瞳AFは瞳を検出できない場合は、顔AFにシフトし、それでもダメなときは平時のフォーカスといった挙動になる。極端な逆光時以外は良好だった。もうひとつ、カラコンの場合はα7RⅡと同様の仕様であれば、認識しない可能性があるので、コスプレ撮影などの場合はテスト必須だ。詳しくは「4240万画素のフルサイズセンサーを搭載するソニー「α7RII」をチェック!」(関連記事)の3ページ目で触れている。

瞳AFはけっこう離れていてもスタートするため、人を撮るときに重宝する。AF-Cにしておけばちゃんと追従してくれるのもいい

さあ、レースクイーンを撮ろう!

Sonner T* 35mm F2は開放から解像力が高く、後ろをぼかしたいなら開放に、少し落ち着かせたいなら絞るくらいの感覚でいい素直な印象だ。それもあってか、AUTOで撮影しているとだいたいf2に設定されていることが多い。人物の場合はf2~f5.6で遊ぶと楽しいと思う。下記写真は大半をブラケットで撮影し、DROをオフを基準にしている。一部、クリエイティヴスタイルを変更したり、ホワイトバランスを変更したりしているが、それは別途明記するが、基本的にはカメラ任せに近い。

モデルは荒井つかさちゃん。撮影会で用意されていた光源×2+自然光差し込みアリのもの。1/400、f2、ISO400

もう少し絞ったほうが袴の柄がぱりぱりしてよさげ。1/320、f2、ISO400、EV+0.3

寄って少しオーバー気味にすると、ツァイスぽいふんわり系になる。1/400、f2、ISO800、EV-0.3

先の写真と少し状況を変えたもの。1/400、f2、ISO640、EV-0.3

モデルは熊江琉唯ちゃん。背景黒キツいなーと思いつつ、カメラ任せにしてみたところ、着物優先的な感じに。ただf2.5あたりはとても人物向きな感じ。1/250、f2.5、ISO200

Aモードのテスト。眩しかったのでEVFを見ながらEV+1.7。1/500、f2.5、ISO1600

35mmなのでこういったほうが楽しい印象。個人差はあるが。1/500、f2.5、ISO1250

たまにAWBがずっこけることがあるが、ソニー機のお約束なのであとから調整がいいだろう。1/500、f2.5、ISO640

モデルは山村ケレールちゃん。バストアップくらいがちょうどいいかも。1/320、f2.2、ISO640

ふと、スピードライトをもってきていることを思い出したので、撮影しやすい小部屋でテスト。ホワイトバランス4700、クリエイティヴスタイルをニュートラル、彩度-1。スピードライトはDi700Aを手持ち。照射角135mmに設定 1/250、f2.5、ISO100

f4が個人的にほどよくパキパキしていてお気に入り。クリエイティヴスタイルをスタンダード、彩度-1。ホワイトバランス7000、Di700Aを手持ち。照射角105mm。1/250、f4、ISO125

先の設定のまま、少し寄ったもの。クリエイティヴスタイルをスタンダード、彩度-1。ホワイトバランス7000、Di700Aを手持ち。照射角135mm。1/250、f4、ISO125

Di700AとAir1は問題なく動作した(スタジオに向かう途中の電車内に一脚を忘れた)

モデルは水谷望愛ちゃん。後半になって、やはり微妙な手ぶれが怖いので、ISO1000以上にすることが多かった。1/500、f2.2、ISO1000

ボディーがコンパクトなのでこういったアングルでも威圧感なくていいような…… 1/500、f4、ISO2500

バリアングルモニターがあるので、こういったカットもラク 1/500、f2、ISO640

さらにローから狙うのも体にやさしい。1/800、f2.2、ISO1600

※以下の写真リサイズなしで掲載しています。18MBあるのでご了承ください。

さて。どうしてレースクイーンがフル解像度じゃあないんだと思った人も多いハズだが、オトナの事情であり、それを察したスエミィーが体を張ってくれたので、42MPをチェックしてほしい。毛穴までバッチリだ! 1/80、F3.5、ISO2500

編集部までRX1R IIを運搬がてら撮影

今回の撮影会のようなスピーディーな展開への対応にはどうしても限界を感じるが、お散歩カメラとしてはすごくイイ感じだったので、編集部まで運搬がてら撮影してみた。ISOについては、三脚あればISO100~400台もいいが、手ぶれが不安な場合はISO1600以上にしておくといいだろう。AUTOもそんな挙動に近く、デフォルトでは上限ISO6400で動作していた。

High ISOに対応したことで、前モデルよりも汎用性が高くなったといえる。サブとして長く使い倒すと考えた場合、多くのシーンに連れて行ける仕様になったとも感じた。個人的には風景用に試してみたかったので、返却直前である午前中に撮影できてラッキーだった。

※以下の写真リサイズなしで掲載しています。各6~16MBあるのでご了承ください。

晴天下だとシャッター速度を上げて、手ぶれ回避が楽でいい。にしても、よく解像してるなぁ……。1/3200、f4、EVー0.3、ISO250

よく地下空間やそれほど光量のない研究施設での撮影が多いため、アンダーめのテスト。すでにα7RⅡをメインとしているユーザーであれば、そのままラクにサブとして扱えそうな。1/500、f4、ISO80

サムネイルもしくは、拡大していない状態ではブレていないように見えるが、拡大してみたらブレていた件について。1/100、f5.6、ISO800

1/100付近から下のシャッター速度のときは、ガッツリと固定しておけば手ぶれは防げるが、ある程度、体幹トレーニングをしておくか、ISOを上げる方向がいいだろう。1/100、f2、ISO2000

ボケのテスト。Sonnerな感じ炸裂で、周辺部の独特のボケ具合を好むかどうかになるだろうか。1/200、f2、ISO3200

夜景のテストをしている途中で、黒田みこさんに遭遇。ライブ帰りだったそうだ。黒田みこさんは、ASCII.jpにも何度か登場していただいているので、ご存じの方も多いだろう。現在は、ラウドロック アイドルユニット「キューティ コープス」のリーダーだそうだ。また3rdDVD美脚革命が発売中で、12月19日にソフマップでイベントとのこと。詳しくはこちらへ。

なお、黒田みこさんの3枚のみ、リサイズしている。

ライブ帰りの黒田みこさんに遭遇。スピードライトを使用している。1/50、f2、ISO1600。

35mmなので、寄るよりは少し引いた感じのカットのときに使える。町中だらだらポートレート用にも、やはりいい。1/50、f2.2、ISO1600

背景を思いっきりぼかすつもりがないのであれば、f4あたりの描写で納得いく可能性が高いだろう。クセがなく扱いやすい。1/60、f4、ISO200

夜景用として考えると、RX1R IIは小型かつ軽量なのでゴツい三脚もいらないし、平らな場所に置くでも十分だ。10秒、f8、ISO200

f8以降はそれほど絞る必要もない印象があるが、このあたりは好みだろう。光芒がやや騒がしいので工場夜景などを撮影する場合は、少し配慮が必要かも。5秒、f10、ISO200

コンデジなのでAUTOでもいいだろうとAUTOでテスト。変な挙動はなさそうなので、困ったらAUTOのままでも満足いくハズ。1/100、f2、ISO6400

マクロの切り替えてテスト。開放からパキパキするので自由度は高い。ただマクロ時のフォーカスはややずっこけやすいので、マニュアルにしてもいいかも。1/320、f2、ISO640

テーブルフォトは焦点距離的にやりやすい。さっさと撮ってさっさといただく主義のフットワークにも耐える。1/250、f4、ISO1600

【結論】末永く使い倒すサブならば購入検討アリ

手ぶれ補正はないのもの、42MPのイメージセンサー、ハイブリッドAF、光学式可変ローパスフィルターと前モデルから、思いっきり強化してきたコンデジだ。価格は税抜42万8880円と覚悟完了が必要なくらい下準備が必要だが、ポートレートにも使えれば、お散歩撮影にも使える。

レンズ沼にハマりたくないが、長く使えて良いカメラが欲しいと考えているのなら、RX1R IIは一考の価値アリだ。サブとしても同様で、Aモード、ISO AUTOでコンデジ的な運用でもいい描写をしてくれるため、すでにメイン機のあるユーザーが出会っても満足度は高いハズだ。というわけで、ポチろうか迷っているわけです。

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