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科学・生物で気になることをお届け! 「数式なんて知らんし!!」 第61回

男のロマン「スペースシャトル」 次世代の宇宙船は無人型?

2020年04月01日 17時00分更新

文● イラスト●せれろんやまだ(@Celeron_ymd

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100トンオーバーを打ち上げる凄まじさ

 『スペースシャトル』。その言葉で思い出すのは、あの白と黒のツートンカラーのでっかい飛行機みたいなフォルム、オレンジのでっかいタンクみたいなやつ、そして記憶に新しい帰還時の事故だったりもします。遊園地を思い出した人はおそらく私と出身が近いと思われます。「そういや最近スペースシャトル見てなくない?」と思ったアナタ、実のところスペースシャトルは2011年7月に役目を終えています。

 そんなスペースシャトルですが、実際何をしたか覚えてる人は案外少ないんじゃないでしょうか? そしてあのでっかいオレンジのやつって打ち上げたあとどうなってんのかそういや気にしたこともなかったし、言われてみると気になります。今回は、「今さらスペースシャトル」と題して、トリビアちっくにお送りします。

 まずは、スペースシャトル船内で年が越せなかったという話から。

 スペースシャトルには飛行制御系のコンピューターが搭載されており、ソフトウェアは磁気テープから読み込まれる仕様になっていました。磁気テープ……フロッピーディスクより実に前の世代ですね。そしてこのソフトウェアが年越しに対応してなかったため、仮に年をまたいでスペースシャトルを運用した場合、予期せぬエラーを起こす可能性があったそうです。20年前にY2K問題がありましたが、この日付カウント問題って昔からあるんですね……。そのため、スペースシャトルに乗ったままあけましておめでとう! は、2007年にソフトウェアが修正されるまでできなかったのです(実際できた後でも、年をまたぐ運用はやっていませんが)。国際宇宙ステーションには長い宇宙飛行士で1年以上滞在しているのを考えると、年越しなんてたやすそうですけど、当時はそうでもなかったんですね。

 そして、この国際宇宙ステーション、今でこそ大きな宇宙実験・滞在施設になっていますが、前のコラムでお伝えしたとおり、いくつかの部品を地球から運んで、宇宙空間で組み立てることで、今の大きさになりました。そしてこの部品を運んだのが、何をかくそうスペースシャトルなんです。

せれろんやまだ

 大手PC関連デバイス販売代理店で敏腕を誇った“姐御”。科学好きが高じてついに連載開始。夢は家事を放棄すること。

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