このページの本文へ

印南敦史の「ベストセラーを読む」 第25回

「カイジだったらこんなときどうする?」絶望的な状況を乗り越える“漫画思考”の仕事術

2024年02月15日 07時00分更新

文● 印南敦史 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

「もしあのキャラクターだったら」と考える

 ちなみに著者の人生を好転させた「漫画思考」の基本的な流れは、以下のようなものだったそうだ。

A:あらゆる漫画の場面において、「もし自分がこのキャラクターだったら、どのように行動するだろうか」と考えてみる

B:あらゆる現実の場面において、「もしあのキャラクターだったら、どのように行動するだろうか」とシミュレーションしてみる

 AとBを繰り返した結果、みるみる思考力と成績が上昇し、2002年、東京大学の理科1類に現役合格できました。(10ページより、強調は編集部)

 つまりはこうした思考プロセスを通じ、“いま抱えている問題”を右脳と左脳をフル活用して解決していくこと。そして「実感を伴った学び」を得ることで成長のきっかけをつかむこと。それが「漫画思考」だという。

 なお、こういう話を聞くと「地頭がいいからうまくいくんだろう」と思われるかもしれないが、頭のよさはまったく関係ないらしい。事実、東大時代の友人のみならず、現在の著者が知る経営者や実業家のなかにも、同じようなプロセスを経てきた人がいるというのだ。

 したがって漫画思考は、成功している人が知らず知らずのうちに身につけていた思考プロセスだといえそうだ。本書がビジネスパーソン向けに書かれていることのバックグラウンドにも、そうした理由があるのだ。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン