11月28日に米HARMANが「Roon」を買収したと発表した。
Roonは本連載でもたびたび取り上げているオーディオ向けの音楽再生ソフトだ。
プレスリリースによると、「Roonは多数のオーディオデバイスとの互換性、および最高のサウンドを提供するように設計された再生エンジンを備えています。すべての一般的なオペレーティングシステムで利用でき、Nucleusと呼ばれるサーバーアプライアンスも有しています」とRoonソフトウエアと既にエコシステムが形成されていることの魅力について語っている。
ユーザーの関心としては今後どのような影響があるかということだが「Roonは現在のメンバーによって単独のビジネスとして運営される」と独立性を明記している。
また、RoonフォーラムにおけるRoon側の公式声明では、「端的に言えばRoonはそのまま継続されます。すべての月額、年間、生涯サブスクリプションは有効で中断することなく継続されます。トライアルも通常通り継続されます。課金プロセスにも変更はありません。
このコミュニティサイト(Roon フォーラム)は引き続きRoon、オーディオ、音楽に関するディスカッションの場となります。サポートやサービスは現在と同様に運営されます。Roonでサポートしているすべてのオーディオ製品は引き続きRoonで動作し、すべての新しいRoon ReadyおよびRoon Tested製品の認証に全力を尽くします」と、現在とまったく変わらずに運営が続いていくことを強調している。Roonの開発担当であるDanny Dulai氏は同フォーラムにおいて「既存のユーザーの権利のために(ハーマンと)激しくやり合うのではないかと思っていたが、ハーマンの対応は素晴らしく、それは杞憂に終わった」という旨のコメントを投稿している。これらのことから推測すると、円満な買収が行われたように思える。
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