余裕のある室内空間はSUVならでは
シートも座り心地良し
室内はSUVらしい広さを確保。後席もオトナが余裕で座れる広さが確保されています。感心したのは、後席の座面が高く見晴らしがよいことと、リアドアの開口部の広く、窓がきちんとすべて開く2点。窓の完全開口に関しては、意外とできないSUVがあったりします。
ファブリックを中心とした室内空間はカジュアルで、嫌味がないもの。華美な装飾もない点も好感。シンプルモダン、という言葉がピッタリです。シートの座り心地も、ゆったりとして適度な弾力のあるもの。ディスプレーはノートやセレナ、リーフで見慣れた左に7インチマルチインフォメーションパネル、右に指針式速度計というレイアウト。
センターコンソールにはディーラーオプションの9インチカーナビを配置。シフトレバーはスティック式ですが、たまご型とは異なる形状。走行モードは3段階で、e-POWERドライブに対応したS(スマート)モードとエコモードのほか、ノーマルモードが用意されています。EVスイッチをオンにすれば、エンジンを始動させずに走行できるようですが、充電が満タンでないと動作しない模様。今回の試乗では、なかなかその条件になれずに試すことができませんでした……。
SUVのUはユーティリティーのU。荷室が広くなければSUVではなく、単なるシャコタカなクルマです。その点、キックスの荷室は奥に深く、測ってみるとなんと約90㎝! それでいて下方向への深さも十分ありますからユーティリティーの面で問題ナシです。リアシートを倒せば、「こんなに広くてして、どうするの?」と良い意味であきれてしまうほど。
ボンネットを開けると1.2リットル3気筒エンジンとモーターからなるe-POWERユニットが姿を現します。気になる最高出力は129馬力。セレナe-POWERが136馬力、ノートe-POWERが109馬力ですので、だいたい中間に位置するといったところ。駆動方式はFFのみで、SUVだから道なき道をガンガン走破、というのはちょっと厳しいでしょう。そういう方には四輪駆動のエクストレイルが用意されております。ちなみにキックスはエクストレイルより一回り小さいモデルに仕上がっており、ここにキチンとしたラインアップによる差別化がされているようです。
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