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日立・多賀事業所行ってきましたレポ:

日立の掃除機工場がすごい

2019年11月11日 16時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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●新型掃除機はここがすごい

 この工場でどんな掃除機がつくられているのか、見せてもらいました。

 今年は、ターボモードをそなえたスティック掃除機、軽量化したサイクロン式掃除機、吸引力が長持ちする紙パック式掃除機、そして家具にぶつかりづらくなったロボット掃除機用システムアップデートなどを発表しています。

2019年発表の新型掃除機

 コードレススティック掃除機「パワーブーストサイクロン PV-BH900G」は、本体重量2.0kgの軽量モデル。新たにターボモードをそなえ、じゅうたんの奥までしっかりと吸引できるようになりました。レバーを引くだけでゴミ捨てができる「ごみ捨てレバー」も搭載しています。

パワーブーストサイクロン

通常モードだと吸い残すゴミも…

ターボモードできれいに吸えた

 サイクロン式掃除機「パワかるサイクロン CV-SP900G」は、本体重量2.5kgの軽量モデル。ホース、パイプ、ヘッドを軽量化して、デザインをフルモデルチェンジしたことで、本体重量は前機種から約1kg減。軽量ですが吸込仕事率は300Wと強く、運転音は59dBとおさえられています。

パワかるサイクロン

集じん部にメッシュフィルターを備え、内筒に髪の毛がからみづらい(右が新製品)

窓の桟を掃除しやすいノズルなど、便利な掃除用のアタッチメントもついてくる

 紙パック式掃除機「かるパック CV-KP900G」は、やはり2.3kgの軽量モデル。進化したのはスタミナです。紙パック後方にごみがたまると吸引力が落ちるため、バイパスをつけて吸引力を長持ちさせる「パワー長持ち」構造になりました。

かるパック

紙パックの性能もよくなり、水を入れてもしみださない(右側が新製品)

 ロボット掃除機「ミニマル」は、家具を傷つけるリスクを減らすよう、動作を改善するアップデートを配信。以前は家具にごつんごつん当たっていましたが、当たりそうになると、ぴたっと止まって戻るようになりました。

日立オリジナル嵐ミニマル(非売品)

●デザインのこだわりも日立流

 今年はデザインにも力を入れたそうです。日立では「ひとりひとりに寄り添い、暮らしをデザインする」というコンセプトのもと、ただかっこいいだけではなく、小さく、軽く、使いやすいデザインを心がけたといいます。

 たとえば紙パック式掃除機のフタは、和室に似合いそうな立体パターン仕上げになっていますが、フタを薄肉化し、軽くできるという機能美としての意味もあるということでした。

おしゃれなデザインには軽量化のメリットも

 デザインは実際に掃除機を使っている人の家庭を訪ねて実地調査をするところから始めます。家の寸法を測ったりしながら、どんな掃除機があったらいいか、どんなことに困っているかを見ながらアイデアを考えるそうです。

 試作段階では他社製品と比べながらプロトタイプをつくります。日立らしく「組み立てやすさ」も大事にしていて、たとえば新製品では従来機から2本ねじを減らせるようにデザインしたそうです。「10万台作れば20万回のねじを締める工程が減らせる」といわれて納得しました。

試作段階で組み立てやすさも大事にしたという

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