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アスキー的パソコン大解剖 第54回

パソコンパーツに潜むRealtekの蟹 SSDからカードリーダーまで探す (1/3)

2019年01月26日 12時00分更新

文● 宮里圭介 編集●ジサトラショータ

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「かにかにどこかに?」

 自作PCファンやPCパーツを追っている人たちが使う言葉のひとつに、「カニ」がある。「冬だし鍋ものいいよね。今晩あたりカニでもどうかね」……みたいな話ではなく、ネットワーク系のコントローラーに強い台湾のRealtek社、あるいはRealtek社の製品を指す言葉だ。

 「なぜカニと呼ばれているのか?」という疑問に対する答えとしては、「今すぐマザーボードを確認しろ」と言うほかない。百聞は一見に如かず。Realtekの製品は多くのマザーボードで有線LANコントローラー、もしくはオーディオ関係のICとして採用されているのだが、これを見た人ならすぐに理解するだろう。そう、Realtek社のロゴデザインが、カニをモチーフとしているのだ。

カニをモチーフとしたロゴのRealtek社製のICは、一般的なマザーボードであれば必ず見かけるといっていいほどメジャー。多ければ3匹ほど見かけることも。

ASCII.jpの古い記事をあさってみたところ、2002年のComputex Taipeiで着ぐるみが登場していたようだ。圧がすごい。

 PCパーツで「カニ」といえばRealtek社のことを指すというのが、ある意味一般常識だということはわかってもらえたと思う。ではこのカニ、いったいどのくらいの種類があるのだろうか。有線LANコントローラーとオーディオ関係以外にもあるのか気になってしまい、探してみることにした。

 ちなみに「かにかにどこかに?」は、ナムコ(当時)から発売されたファミコン用ゲームソフト「さんまの名探偵」に出てくるセリフ。調べるコマンドで出てくるだけに、今回のカニ探しにぴったりと言えよう。たぶん。

実はあまりいい印象のなかった「カニ」だが、今では安心すらできる定番に

 実際にカニ探しをする前に、少しだけ昔話をしよう。

 今でこそ定番となっているカニだが、昔はあまりいい印象を持たれていなかった。その理由は単純で、低価格なネットワークコントローラーとして登場したのはいいものの、速度が出ない、通信が安定しない、CPU負荷が異様に高いなど、性能・品質面で問題が多かったからだ。

 とくに個人にもLANが普及し始めてくる2000年代のはじめごろまでは、いい噂を聞くことがほとんどなかった。低価格で高速なLANを組むためにLANボードを探していた人なら、カニをつかんで痛い思いをした人も少なくないはずだ。個人的にはカニよりもVIAのコントローラーで痛い目にあっているので印象はそれほど悪くないのだが、安いLANボードがあるなと手にしても、カニが搭載されているというだけで棚に戻した友人を見た記憶がある。

 100BASE-TXくらいまでは「安いだけの理由がある」といった感じの評価が続いていたのだが、これが変わってきたのがギガビットLAN用のコントローラーが登場したころから。といっても初期はやはりCPU負荷が高めで発熱も多かったのだが、PC性能の向上もあってあまり気にされなくなってきていたこと、技術の向上で通信速度も安定性も格段に向上していたことから、以前ほど悪く言われることが少なくなってきた。

2003年に掲載されたASCII.jpの記事から見つけた、ギガビット対応カニの写真。このあたりから評価が変わってきたように思う。

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