チェキ、ライカと撮り比べてみた
画質的にはチェキがいいかも!?
ロモスクエア本体の説明はそのくらいにして、実際に写真を撮ってみた。同じ富士フイルムのinstax SQUAREフィルムを使う、ロモスクエア、チェキ SQ10、ライカ ゾフォートの3台で我が家のワンコを撮影してみた。
初心者の超個人的な意見で恐縮だが、コンパクトで軽いライカ ゾフォートではあるが、スクエアではないminiフィルムは迫力と押し出しの点で極めて残念な感じだ。
ポラロイドのSX-70がデビューし一世風靡した時代から約半世紀。現代でもやはりインスタントカメラは正方形の写真を吐き出すのが最も大事な要素である気がしてならない。
また今回は、インスタント写真をもう一度デジカメで撮影しているので違いは鮮明にはわからないが、明らかにロモスクエアより、チェキ SQ10の方がディテールがきれいに撮影できている。
しかし、きれいに撮影できるかどうかは、トイカメラの世界ではそれほど重要な要素ではなさそうだ。
同じ正方形写真ではあるが、やはり一周り大きなポラロイドのSX-70の撮影画像はより圧倒的だ。
最短撮影距離の問題もあるかと思うが、ロモスクエアは80㎝と少し距離がある。オプションの「セルフ ポートレイト・ガラス アタッチメントレンズ」を使えば、最短撮影距離は50cmになり、被写体により近づいて撮影することができるようになる。オプションの追加で撮影能力が拡張できるところは面白い。
極めてアナログ的なロモスクエアの唯一電子的だと思う部分は、本体背面の右端に配置されている撮影設定の5つのボタンだ。
上から、フラッシュのAUTO/OFF、多重露光撮影オン/オフ、露出補正+と-、AUTOモードとバルブモードの切り替え、10秒後のセルフタイマーの設定が可能だ。いずれのボタンも設定とリリースは極めて簡単だ。
実際にこれらのボタンを活用して写真撮影を行なうわけだが、筆者のように普段からAUTOでハードとソフトにおまかせの写真ばかりを撮影している身には、ロモスクエアの撮影結果には悲しいほど勉強不足、経験不足を思い知らされる。
ポラロイドのSX-70と純正フィルムではフラッシュなしでけっこう味のある写真が撮れたとうぬぼれていたのだが、ロモスクエアのAUTOモードでは、予想外に日陰はかなりオフ気味となってしまう。
その場で結果を見てから露出補正をプラスにするかフラッシュで対応すればよかったと後悔している。
一方で、室内で筆者の真っ黒けのThinkPadを撮影してみたが、近距離でのフラッシュが功を奏したのか極めてインスタントカメラらしい写真となった。
同じThinkPadをチェキ SQ10で撮影したところ、フラッシュをオフにして撮影したので、キートップディテールはほとんど不明。
しかし、デスクライトで明るい背景のガラクタはロモスクエアよりはるかにくっきりと撮影できている。インスタントカメラでの撮影はフラッシュの扱いが肝であることをいまさら学習する結果となった。
似た者同士のカメラ4台でしばらく遊んでみたい
いろいろ撮影してみて、頭の巡りの悪い筆者だが、ロモスクエアは普通のカメラのように被写体を忠実に撮影したり、不要なディテールにこだわっては面白くなくなるカメラだということがよくわかってきた。
日常の何でもないモノをフラッシュフィルターで遊んでみたり、バルブモードで真っ暗闇でシャッターボタンを押しながら走り回りながら撮影したり、多重露光で思わぬ結果を引き出すフリースタイルのカメラなのだろう。
約20枚ほどの写真を撮影してみたが、普段からクリエイティブな生活をしていないからか、撮影写真を並べてみると、普通のデジカメかスマホで撮影した方がよくなる被写体ばかりを選択している気がしてきた。
ネットを見ていたら、ポラロイド亡き後、クラシックなSX-70用のあまり出来のよくないフィルムを提供していたインポッシブルが、2017年から新しいフィルムを出荷しだしたと言う。
ここしばらく、ロモスクエアとチェキ SQ10、ライカ ゾフォート、そして往年のSX-70の4台を使い分けて、トイカメラ道を邁進してみようと思った。
基本は撮影技術は2番目以降にして、あくまで被写体として何をどんな構図でどんな画角で捉えるかということに重点を置こうと思っている。
先ほど、昨日注文したinstax SQUAREフィルムが5パック届いた。ロモスクエアはデザインと折り畳みのメカ構造がとても楽しく、価格も手頃て飛びついてしまったが、インスタントのトイカメラが、こんなに勉強のためのランニングコストのかかるものだとは思ってもみなかった。
まだまだ寒い気候は続きそうだが、三脚穴にハンドストラップを取り付けたロモスクエアを持ってせっせと冬の街に出かけようと思っている。
今回の衝動買い
アイテム:
LOMO'INSTANT SQUARE
価格:“フォトラボ”コイデカメラにて2万4980円で購入
T教授
日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
T教授も関わるKOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。
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