このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

日本MSが法人向け戦略の説明会開催、国内導入企業も明らかに

Windows 10の法人普及は「セキュリティ&モビリティ」が鍵

2016年03月11日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 日本マイクロソフト(日本MS)は3月10日、Windows 10の法人向け展開についての説明会を開催した。「攻めるモビリティ」「守るセキュリティ」という2つの側面から、法人におけるWindows 10の採用を訴求していく。

日本マイクロソフト 業務執行役員 Windows&デバイス本部長の三上智子氏

日本マイクロソフト 執行役 コンシューマー&パートナーグループ OEM統括本部長の金古 毅氏

攻めるモビリティ:多様なワークスタイルに対応するデバイスが次々に

 発表会ではまず、日本マイクロソフト 業務執行役員 Windows&デバイス本部長の三上智子氏が、グローバルの法人市場におけるWindows 10の採用状況を説明した。Windows 10が稼働中のデバイスは、提供開始からおよそ5カ月で2億台以上あり、そのうち約2200万台が法人で利用されているという。

 「グローバル市場、日本市場とも、法人におけるWindows 10の部分的導入や検討が始まっている。米国では76%以上のエンタープライズが検討を開始しており、日本でもほぼ同様の動きが見られる」(三上氏)

Windows 10リリース後の市場動向。多くのエンタープライズで導入検討が始まっているという

 時間や場所と言った制約を超え、さまざまなワークスタイルに適合する「デバイス」と「クラウドサービス」が提供されるのが、Windows 10の“攻めるモビリティ”だ。

多様なデバイスを揃え、時間と場所の制約を超えたワークスタイルを実現するのが“攻めるモビリティ”

 日本マイクロソフト 執行役 コンシューマー&パートナーグループ OEM統括本部長の金古毅氏は、同社では特に“2 in 1”デバイスを推してきたことに触れ、すでに鹿児島銀行などが採用している筆圧感知ペン付属のタブレット「HP Elite x2」や、プロジェクターモジュールも内蔵できるユニークな「Lenovo ThinkPad X1 Tablet」などを紹介した。

法人利用に適したWindows 10マシンが次々に登場していると金古氏は説明

 一方、Windows 10 Mobile搭載のスマートフォンは、国内では10社、11機種が発表されている。金古氏は、特に日本では法人顧客からの需要が強く「Lumiaが販売されていない市場で、これだけWindows 10 Mobileデバイスが投入されているのは日本だけ」だと説明した。法人ニーズが強い理由については、Windows 10がユニバーサルプラットフォームであること、セキュリティ管理をPC/タブレットと統合できることを挙げている。

守るセキュリティ:Windows 10は堅牢なセキュリティを最初から実装

 また、Windows 10で大幅に強化されたセキュリティ機能も、法人市場における採用をドライブする要因になると見ているという。これが“守るセキュリティ”だ。

ユーザーの利便性を向上させながら強固な防御/データ保護を追及するのが“守るセキュリティ”

 「たとえば在宅勤務やBYODなど、社内管理下にないデバイスであっても、Azure AD(Active Directory)と連携してポリシー管理ができる。クラウドに最適化された、非常に安全なOSがWindows 10。加えて、デバイスメーカーとの連携により、デバイスを守るセキュリティがさらにパワーアップする」(三上氏)

 デバイスメーカーによる取り組みの具体的な例として、金古氏は、生体認証機能「Windows Hello」に対応したモデル(顔認証、指紋認証、手のひら静脈認証など)が徐々に増えていること、さらにリモートワイプなど独自のセキュリティサービスを追加して提供するメーカーも出てきていることを紹介した。「メーカーの協力により、中堅中小企業のユーザーにもこうしたサービスをワンストップで提供できる」(金古氏)。

 同社セキュリティレスポンスチーム セキュリティプログラムマネージャーの村木由梨香氏は、Windows 10が標準で備える多層防御セキュリティについて概要を説明した。

日本マイクロソフト カスタマーサービス&サポート セキュリティレスポンスチーム セキュリティプログラムマネージャーの村木由梨香氏

Windows 10が標準で備えるセキュリティ機能(エンタープライズエディション、黄文字が新機能)

 Windows 10では、「侵入対策」のほか「攻撃防御」「ID(資格情報)保護」「データ保護」「脅威検知」と、多層の防御策が取られている。

 具体的には、既知のマルウェアに対抗する「Windows Defender Cloud Protection」のほか、仮想化技術でマルウェアの特権取得を防止する「Virtual Secure Mode(VSM)」、信頼できるアプリケーション以外を一切起動させない「Device Guard」、生体認証フレームワークの「Windows Hello」、パスワードを不要にする公開鍵認証ベースの「Microsoft Passport」、BYODにも対応したデータ暗号化/リモートワイプの「Enterprise Data Protection(EDP)」、ふるまい監視により未知の脅威も検知する「Windows Defender Advanced Threat Protection(ATP)」などが実装されている(一部は現在テクニカルプレビュー中)。

 三上氏は、法人がWindows 10を採用する大きな理由の1つとして、堅牢なセキュリティが最初から実装されている点を挙げた。「Windows 10は、追加投資をしなくても、最初から強固なセキュリティが施された状態で提供される。それが大きな訴求ポイント」(三上氏)。

 また村木氏は、セキュリティ予算の獲得に理解が得られない企業でも、「PCをリプレースし、生産性向上を図る」という切り口であれば予算が獲得しやすく、その結果としてセキュリティ対策も強化できるという顧客の声を紹介した。

 「エンタープライズエディションではない通常のエディションでも、Windows 8と比べて多数のセキュリティ機能が追加されている。高価なエディションの採用が難しい中小企業でも、十分に防御力が上がる」(村木氏)

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード