気がつけば上位にいるミクZ4
#86を抜けないまま40周を越えたが、順位は8位までアップ。その後抜かれて10位までダウンしたがなんとかポイント圏内を走っていた。そして56周目に2回目のピットイン。ルーチンを終えて片岡選手がコースに出ていった。
“振り向けば4号車作戦”がうまく機能したのか、75周目には6位まで上がってきていた。とはいえ、さすがに100kg以上のウェイトを積んでいるとバトルにならない。後ろから迫るマシンに次々と抜かれてしまい、9位まで下がってしまった。なんとか順位をキープし、90周目に3回目のピットインで、今度は谷口選手がステアリングを握る。バトルをしてオーバーテイクが難しい以上、淡々とミスなく走って上位が落ちてくるところを狙うしかない。我慢のレース展開だが、なんと106周目には5位まで上がっていた。すぐ目の前を、同じかそれ以上のペースで走っていた#65 LEON SLSがマシントラブルで離脱し、4位にアップした。
ここから上のライバルたちには1周以上の差をつけられているので、残り周回数とペースを考えても抜くのは不可能に近い。再びミクZ4は我慢を強いられることになる。そして、125周目に最後のピットインが行なわれ、ミクZ4をチェッカーまで運ぶのは片岡選手に託された。
アウトラップで順位を落としたものの、133周目には5位まで順位を回復したミクZ4。レース終盤、それまで2位を快走していた#55 ARTA CR-Zが、突如スローダウンしそのままピットに入ってしまう。4位に上がったのもつかの間、ミクZ4より3秒近く速いタイムで走ってきた#10 GAINER Rn-SPORTS SLSがあっさりとミクZ4を抜き去る。再び5位になってしまった。#11 GAINER DIXCEL SLSが10位に沈んでいたことを考えると、2台体制の強味を活かしたGAINERの作戦はドンピシャにハマったと言えるだろう。
幸い、後ろとの差は開いていたので5位のまま1000kmのレースは終了した。今回のレースではボーナスポイントが付与されるため、ミクZ4は5位で8ポイントを獲得。#11が10位だったため、ポイントランキング首位を取り戻した。現在ミクZ4は56P、11号車は54Pと僅差ではあるものの、残り2戦をランキングトップで迎えられる。
次戦は初開催となる、タイ・ブリーラムサーキット。どのチームもデータをまったく持ってないだけに、チーム力が問われるところだが、きっとこのチームなら奇蹟を見せてくれるだろう。現地に行けない人はパブリックビューイングなどで応援しよう!
(次ページでは、「チーム関係者のコメントを紹介!」)
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