このページの本文へ

国内端末メーカーは未来予想図を描くべき

2013年08月30日 07時00分更新

文● 伊藤達哉(Tatsuya Ito)/アスキークラウド編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

スマートフォンと連携させるメールやFacebook、Twitterなどの情報をディスプレーに表示してリモート操作できる。

 アスキークラウド10月号に掲載されている、「これからは端末だけじゃなくて、端末を中心にして色んな機器とつながる。より便利になりエンターテイメント性が高まる」というソニーモバイルコミュニケーションズ マーケティング部の金子克之統括部長の言葉を聞いて、筆者個人としては少々残念な思いを感じた。今後、新しいデバイスを出すか既存のメーカーとビジネスアライアンスを組むかは、そのつど判断するという方針も消極的な印象をぬぐえない。アップルやグーグルといった海外勢に先駆けて「スマートウオッチ2 S2W」を発表しているものの、自ら積極的にユーザーのライフスタイルを変えるような提案をしようという強い意志を感じ取れなかったからだ。


イノベーションカンパニーは、ユーザーの未来を提案しないといけない

アプリに運動の詳細や食事の情報などを入力すると カロリー管理も可能だ。

 米ジョウボーンが開発した「UP」は、ユーザーに対して明確な使用目的を発信したデバイスで、手首に装着し、iPhoneアプリと連動することで運動や睡眠、食事の情報を記録/管理するリストバンド型のウェアラブルコンピューターだ。24時間着けっぱなしにしても苦にならないようにファッション性を高めたデザインを採用し、ユーザーの未来のライフスタイルをイメージさせる。
 常に装着するためには解決しなければならない問題がある。リストバンドの中にコンピューターを搭載するには、丈夫で耐久性があるだけではなく、完全防水が求められる。また、落としても壊れないように落下テストも繰り返されたという。

「数年後に多くの人々にとって日常生活の一部となる製品」と、開発者の1人は語っている。UPは、iOSだけでなくAndroidにも対応し、今後は連動可能のアプリの数も増やしていく方針だ。

 スマーフォン市場はまだまだ成長を続けている。そして国内端末メーカーのそれぞれの未来は、われわれユーザーの未来を提案できるかどうかに尽きる。本誌10月号でスマートフォン特集のための取材を通して、メーカーの未来視点に少々のもの足りなさを感じた。ワクワクさせる提案に期待したい。


アスキークラウド最新号特集

 NECカシオ撤退でも普及率は3割未満

 第2次
 スマホバブルが
 やってくる

・発売:2013年8月24日(土)
・定価:650円(本体:619円)

最新号の詳細はこちらから


-->

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中