主力製品のiPad/iPad miniを武器に世界のタブレット市場を席巻してきたアップルが今年に入って衰えを見せ始めた――そのような傾向を示す調査結果が米調査会社IDCから発表された。
同社が行った2013年第1四半期(2013年1~3月期)のタブレット世界出荷台数調査によると、出荷台数の合計は4920万台で前年同期比が142.4%のプラス成長となり、市場縮小の兆候はまったく見られない。
市場全体は好調だが、ベンダー別に見てみると様相は一変する。マーケットシェアで常にトップを独走してきたアップルが、首位はキープしつつも、他社との差が明らかに縮まってきたのだ。アップルのマーケットシェアは前年同期の58.1%から39.6%へ18.5ポイントもダウン。2位のサムスン電子は同11.3%から17.9%へ6.6ポイントのアップを果たし、首位アップルとの差は前年同期の46.8ポイント差から21.7ポイント差へと半減している。
また、3位のエイスースは3.1%から5.5%へ2.4ポイントのアップ、4位のアマゾンは3.6%から3.7%へ0.1ポイントのアップ、5位のマイクロソフトは「Surface」の発売で1.8%のシェアを得てトップ5入りとなった。
OS別に見ても、iOSが前年同期の58.1%から39.6%へ18.5ポイントのダウンとなる一方、アンドロイドは39.4%から56.6%へと17.2ポイントのアップとなり、アンドロイドがiOSから首位の座を奪った。
アスキークラウド最新号特集
『Amazon』翌日配達を発想する「利益無視」経営
「Amazonは今や単なる「便利なオンライン書店」ではない。1995年に創業したベンチャー企業は小売業の枠を超え、物流サービス、クラウドサービスも提供する売上高5兆円以上の巨大企業ら成長。「価格破壊」を武器にオンラインからオフラインまで業界を問わず成長しつつある。アマゾンはなぜ急成長できたのか? 迎え撃つ日本企業の動向にも迫った。