正確な現在時刻を知るにはケータイさえあればいい時代に、腕時計の需要がどれだけあるのか憶測することは難しい。腕時計メーカー各社は、どうも二極分化どころか、3つにも4つにも腕時計のセグメントを分けていろいろな腕時計の提案を混沌とした市場にしているようにも思える。
知人のご子息の進学や就職に際して、両親が腕時計をプレゼントするからどんな時計がいいか聞いたところ、その息子の答えは、なんと「地味な腕時計」という返事だったらしい。「G-SHOCK」とかの答えを期待していた親父は驚いたらしいが、現代のマジョリティはまさにそういうベクトルなのかもしれない。
バブル経済と高額なグローバル・ブランド信仰時代を通過してきた我々の世代からは想像もつかないが、現代の若者の多くは「地味で目立たない一生使えるリーズナブルな価格の腕時計」に惹かれるのかもしれない。
某ファッションブランドのバイヤーに聞いた反応もよく似たもので、ジョーク系腕時計や話題になりそうな派手な外観の腕時計の主流は親父マーケットらしい。まさにピンクのクラウン、セイコーのローリング・ストーンズモデル腕時計が象徴している。
もちろん何にでも例外はあるが、現代の若者の腕時計選びは、地味で真面目で堅実な方向性のようだ。そういう身近なデータを基に言うなら、今回紹介する腕時計は、まったく若者向けではない親父趣味な「LEGO Watch」だ。
世界中に膨大な市場を抱えるLEGOそのものも“昔の若者の趣味”なのかもしれない。
LEGO Watchにクロノグラフを搭載した「LEGO クロノ」
今までの「LEGO腕時計」と言えば、本体を特徴のあるLEGOカラーの組み合わせで構成し、ベルト部分がキャタピラーのような組み立て式で、ごくありきたりな3針クォーツ腕時計が一般的だった。
今回紹介する「LEGO Watch」――正式には「LEGO Unisex 3408CRO4 Chronograph」(LEGO クロノ)は、日常生活での要・不要にかかわらず、日本の腕時計ファンが大好きなクロノグラフ機能(ストップウォッチ)を搭載した、過去のLEGO Watchより一回り大きな新しいLEGO Watchだ。
一般の金属ベルトタイプの腕時計は、ベルトが最長の状況で売られており、余分な不要部分を取り外して調整してゆく。対してLEGO Watchは、パチパチとお好みのカラフルなコマを1つ1つ継ぎ足して長く延ばして調整してゆくタイプだ。ベルトの両端にベルト同士を固定するフックパーツを取り付ければ組み立て完了だ。
「戦略的衝動買い」とは?
そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。
それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである(連載目次はこちら)。
この連載の記事
-
第784回
トピックス
ありそうでなかった“目盛り”で時間経過「ビジュアルバータイマー」を衝動買い -
第783回
トピックス
ニキシー管風「Smart Weather Clock」(天気予報管)を衝動買い -
第782回
スマホ
6万9800円で「nubia Flip 5G」折りたたみスマホを衝動買い -
第781回
トピックス
真ん丸の外観に惹かれ円盤型「UFOマウス」を衝動買いしたが…… -
第780回
トピックス
好みの時間を設定可能、乾電池式「ポモドーロタイマー」を衝動買い -
第779回
トピックス
レノボとAmazonベーシックのお勧め「ラップトップスタンド」を衝動買い -
第778回
トピックス
折ってちぎって6人で使える「Paper Pens」を衝動買い -
第777回
トピックス
ゲオでレトロ感満載「FM付き レトロスピーカー」を衝動買い -
第776回
トピックス
発売日に電子メモ「Boogie Board(papery)」を予約衝動買い -
第775回
トピックス
ユーザー評価の高いJPRiDE「model i ANC」を手に入れた! -
第774回
トピックス
割り切りが素晴らしい3COINSの3300円スマートウォッチを衝動買い - この連載の一覧へ