続々発売されている春モデルのスマートフォンだが、いずれもスペックが高く、機能も揃っている。今回用意したのは根強いファンがいるシリーズの3機種。どの機種もおそらく買って満足できるはずだ。しかし高性能機種同士を比較することで「真の最高峰」「意外と平凡」といった部分が明らかになるかも……そんな期待と不安を胸にまずは1回目の比較に行ってみよう。
高性能過ぎる人気シリーズ3機種
主なスペックを比較すると?
今回用意したのはNTTドコモ「Xperia Z SO-02E」、au「INFOBAR A02」、ソフトバンク「ARROWS A 201F」の3機種。
Xperia Zはシリーズ最高峰のスペックで、クアッドコアCPUを初搭載。5型フルHDになり、カメラも新しいCMOSセンサーを搭載。バッテリー容量も大きくなった。デザインとスペックでファンならずとも注目の1台だろう。
INFOBAR A02はauのデザイナーズモデル。シリーズでおなじみのタイル型のハードキーが前面からは無くなり、独自のiida UIはぷよぷよとアイコンが揺れるアニメーションや音にもこだわり、AndroidのUIに一石を投じている。
ARROWS Aは常にハイスペックを追求しているARROWSのソフトバンク版。Tegra 3を搭載するドコモ向けのハイエンドARROWSと異なり、本機にはクアルコムのSnapdragon(APQ8064)を搭載。この違いがどう出るのか気になるところだ。
まずは主要スペック、サービスを比較していこう。
ドコモ 「Xperia Z SO-02E」 |
au 「INFOBAR A02」 |
ソフトバンク 「ARROWS A 201F」 |
|
---|---|---|---|
メーカー | ソニーモバイル | HTC | 富士通 |
本体サイズ | 約71×139×7.9mm | 約70×138×9.7mm | 約65×129×10.8mm |
重量 | 約146g | 約147g | 約151g |
画面サイズ | 5型 | 4.7型 | 4.7型 |
画面解像度 | 1080×1920ドット | 720×1280ドット | 720×1280ドット |
OS | Android 4.1.2 | Android 4.1.1 | Android 4.1.2 |
CPU | クアッドコア 1.5GHz | クアッドコア 1.5GHz | クアッドコア 1.5GHz |
ROM/RAM | 16GB/2GB | 16GB/1GB | 32GB/2GB |
メモリーカード | microSDXC(64GB) | microSDHC(32GB) | microSDXC(64GB) |
下り最大通信速度 |
100Mbps (Xi) |
75Mbps (4G LTE) |
76Mbps (SoftBank 4G) |
無線LAN | 2.4/5GHz対応 | 2.4/5GHz対応 | 2.4/5GHz対応 |
テザリング | ○(最大10台) | ○(最大8台) | ○(最大8台) |
カメラ画素数 |
1310万画素CMOS (裏面照射積層型) |
800万画素CMOS (裏面照射型) |
1310万画素CMOS (裏面照射型) |
インカメラ |
220万画素CMOS (裏面照射型) |
210万画素CMOS (裏面照射型) |
125万画素CMOS (裏面照射型) |
防水/防塵 | ○/○ | ○/○ | ○/○ |
ワンセグ連続視聴 | 5時間50分 | 5時間10分 | 7時間 |
FeliCa | ○ | ○ | ○ |
赤外線通信 | ○ | ○ | ○ |
NFC | ○ | ○ | ○ |
Bluetooth | 4.0 | 4.0 | 4.0 |
HDMI | ○(MHL) | ○(MHL) | ○(MHL) |
SIM形状 | microSIM | microSIM | microSIM |
バッテリー容量 | 2330mAh | 2100mAh | 2420mAh |
Qi | × | × | × |
カラバリ | Black、White、Purple | NISHIKIGOI、ICE GRAY、AOAO | ブラック、ホワイト |
最近急増している“5型フルHD”のディスプレーはXperia Zのみ。そのかわり幅が広く持ちやすさが気になる。
もっともINFOBAR A02は4.7型でも同じくらいの幅。しかもXperia Zより厚く、重い。ARROWS Aは同じ4.7型でも幅がスリムなのはうれしいところ。しかし3機種中一番厚く、重い……。このそれぞれの微妙なサイズの違いがどうテストに影響するのか、楽しみだ。
OSやメモリーを見ると、INFOBAR A02は少し劣る。メモリーカードの対応やスタミナ面でもわずかだが差を付けられているので、独自のUIで差を見せたいところだ。
Xperia Zはカメラのセンサーが新型になり、もともとの強みを強化している。ARROWS Aはバッテリー容量に注目。ARROWSシリーズは高性能だがスタミナに不安というのが筆者のイメージだが、201FはCPUが変わったうえ、ワンセグの連続視聴時間をはじめ、バッテリーの持ちに期待が高まる。
各機種とも対応していない機能はおくだけ充電のQiくらいで、どの機種を買っても困らないのでは? と実は思っているのだが、スペックだけで筆者が順位をつけるとしたら、Xperia Z、ARROWS A、INFOBAR A02の順だろうか。いずれにせよわずかな差と言える。
次ページでは、まず外観をチェックしていく。
この連載の記事
-
第212回
スマホ
3キャリアの主力ハイエンド機「Xperia XZ2」「Galaxy S9」「Mate 10 Pro」のスタミナ比較 -
第211回
スマホ
3キャリアの主力モデル「Xperia XZ2」「Galaxy S9」「Mate 10 Pro」でカメラ勝負! -
第210回
スマホ
3キャリアの主力モデル「Xperia XZ2」「Galaxy S9」「Mate 10 Pro」の速度対決 -
第209回
スマホ
3キャリアの主力販売モデル「Xperia XZ2」「Galaxy S9」「Mate 10 Pro」を比較 -
第208回
スマホ
「MONO」「Qua phone」「Android One」、キャリアのミドルクラスのスタミナは? -
第207回
スマホ
「MONO」「Qua phone」「Android One」、キャリアのミドルクラスのカメラをチェック -
第206回
スマホ
キャリアのミドル機「MONO」「Qua phone」「Android One」の速度比較 -
第205回
スマホ
主要3キャリアの最新ミドル機「MONO」「Qua phone」「Android One」を比較 -
第204回
スマホ
Galaxy、isai V30+、Xperia、ハイスペック機のスタミナテスト -
第203回
スマホ
Galaxy、isai V30+、Xperia、ハイエンドスマホのカメラをチェック -
第202回
スマホ
Galaxy、isai V30+、Xperia、キャリアのハイスペック機の速度を比較 - この連載の一覧へ