本連載「Apple Geeks」は、Apple製ハードウェア/ソフトウェア、またこれらの中核をなすOS X/iOSに関する解説を、余すことなくお贈りする連載です(連載目次はこちら)。
UNIX使い向けを始め、Apple関連テクノロジー情報を知りつくしたいユーザーに役立つ情報を提供します。
一口に「企業広報」といっても、いろいろある。主に企業活動を告知する「広報/パブリシティ」、商品/サービスの販売強化を目的する「マーケティング・コミュニケーション」など、目的やターゲットによって違いもある。すぐ思い浮かぶのはテレビCMや新聞/雑誌への出稿といった広告だが、やはり広報とマーケティングの2タイプあることに思いいたるはずだ。
その企業広報の手段だが、時代の移り変わりとともに変化している。20年ほど前はアドバルーンをよく見たものだが、最近ではまれだ。タバコの屋外広告に至っては、法規制により見かけなくなった。前述したテレビCMや新聞/雑誌の広告は定着してはいるものの、広告全体におけるシェアは低下傾向にある(「2011年 日本の広告費」参照)。
代わりにシェアを伸ばしているのがインターネット上の広告だが、それすらも数年で大きく変化している。今から10年ほど前までは、静止画像のバナー広告ばかりだったが、今やFLASHやHTML5を用いた動的なコンテンツばかりだ。Google AdWordsなど検索連動型広告、スマートフォンを主なターゲットとしたモバイル広告など、バリエーションも増えている(関連記事)。
そして今、新しい広告媒体とし急増しているのがスマートフォンの「PRアプリ」だ。アプリであれば、画像や動画はもちろんインタラクティブな要素を盛り込めるし、App StoreやGoogle Playなど流通ルートも確保されている。アプリの開発コストを考慮しなければ、無料で消費者に届けることもできる。旬のものとして話題性も高い。特にITやAV機器メーカーの場合、自社製品のPRだけでなく「+α」の機能も提供できるとくれば、注目されないわけがない。
マツダが「流し撮り」アプリをリリース
その「PRアプリ」も、とりあえず出してみました的なものは減り、目を見張る機能を持つものが増えてきた。たとえば、先日マツダが公開した「CARPTURE FOR DRIVERS」。アテンザなど最新モデルが話題の同社、伊アルファロメオの新型オープンカーの製造と一部の設計を受託するなどクルマ好きが目をむくニュースもあるが、このような気合いの入ったPRアプリまで投入してきた。一度アプリを試せば、PRアプリの域を超えたデキに納得するはずだ。
CARPTURE FOR DRIVERS | |||
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価格 | 無料 | 作者 | Mazda Motor Corporation |
バージョン | 1.0 | ファイル容量 | 13.2MB |
対応デバイス | iPhone 3GS以降 | 対応OS | iOS 5以降 |
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