ドコモの2012年度第2四半期は増収減益
スマホへの設備投資も影響
NTTドコモは、都内で2012年度の第2四半期の業績のメディア向け説明会を行なった。
同社の代表取締役社長 加藤 薫氏から2012年度上期における同社の収益などが報告された。前年度同期比は増収減益、スマホ販売数とXiの契約数が大幅に増えた。具体的にはスマホが644万台で前年同期比が77.6%増加、Xi契約数が620万件で前年同期比が178.6%増加となった。
営業収益は2兆2073億円(前年同期比は+4.5%)と増加したが、営業利益は4711億円(前年同期比は-7.4%)と下降した。しかし、スマホが好調なおかげでパケット収入が9756億円(前年同期比+7.6%)、総販売台数が1184万台(前年同期比+14.4%)と軒並み上昇傾向にある。
iPhone 5の影響はやはり甚大だった!?
その一方でMNPによる転出が超過していることを認めながらも、「MNPによる転出は4月くらいに一度落ち込んだが8月に良くなった。しかし、9月にまた悪化してしまった」と、iPhone 5発売による影響が大きいことを示唆した。また、iPhone 5や先日発表されたiPad miniなどにも触れ「魅力的な端末だと思うが、スタンスは今までどおりです。(ドコモから出さないわけではなく)われわれのサービスとの整合性を今後も検討していきたい」と語った。iPhone 5に関しては「想定よりちょっと強く影響が出た。しかし、総販売台数と新規契約は他キャリアには負けていないし、家族割などの施策により戻ってきたユーザーもいる」とのこと。
2012年度の業績予想の見直しにより、当初は9000億円とされていた営業利益だが、8200億円に下方修正された。この差額の800億円はスマホのための設備投資や、サービスや割引など他社に対する施策に投入されるとのことで、加藤社長は「スマホユーザーが収入の源になっているので、まずはここを固めていく」と、これからの経営方針に言及した。